碧いラフレシアの花 その628 | 連載性春小説  碧いラフレシアの花

連載性春小説  碧いラフレシアの花

好きじゃない人と天国へ行くよりは


好きな人と地獄に行きたい


ある女の子の80年代

その日はクリスマスなのでアシスタントに休みをとらせていた。


おかあさんと娘の絵里奈と3人で朝食をとった。


絵里奈の口から流動食がこぼれていた。


子育ての全てが面倒くさかった。




TAKAと結婚したのも

TAKAの子供を産んだのも人生の失敗だと思った。



絵里奈がじっと真帆を見た。


真帆が目をそらせた。


子供は汚いと真帆は思った。


お母さんが口をふいてあげて、さらに絵里奈におかゆを食べさせた。




「TAKAちゃんそっくりで美人さんだね~。」

おかあさんが絵里奈に話しかけた。


「絵里奈のおじいちゃんもいい男だったけど、何もしないで死んじゃったよ。」

おかさんが絵里奈に話し続けた。


「何もしなかったんじゃないんでしょ?絵が売れなかっただけでしょ?」

真帆が言った。


「自称芸術家とか物書きはただ女を不幸にするんだよ。真帆、あんたが羨ましいよ。あんたくらい器量よしだったらTAKAちゃんみたいなのと玉の輿に乗れるんだねぇ。」

お母さんがため息をついた。







こんなふざけたTAKAなんか死んだ相田美穂にノシをつけてあげるよ・・・と内心真帆は思った。


「えっ?玉の輿???売れなくて3万貸したこととかあったよ。そのままトンズラして逃げそうなうさんくさい男だったよ。売れない頃から態度がでかくてさぁ・・・。」


「ちゃんと子供の面倒は見てくれるし、こんな家に住ませてもらってるんだよ。」

「昔は私のマンションに住んでた紐だったよ。」

「あんたね、TAKAちゃんは今は有名プロデューサーなんだよ。」

「可愛い女オーディションして、自分の会社に就職させてプロデュースするのが生業なんでしょ。いやだ。いやだ。その前はふざけたベース弾きだったよ。」


「でも、あんた高校生の時はマメにTAKAちゃんを観に行っていたじゃないか。」

おかあさんが笑いながら言った。
















「わたしは貧乏でもKENちゃんと結婚したかったなぁ。」

真帆が寂しそうに言った。

「逃げちゃったのはよく見えるんだよ。今KENちゃんの嫁とかやっていたら、プロデューサーのTAKAちゃんと結婚していたらなぁ・・とかどうせ思うんだよ。大人になんなよ。少女漫画の描きすぎなんだよ。」







真帆はお母さんに


KENちゃんと隠れて

今でも

ずっと二人でアレをしていて



ずっと愛しています・・・とはとても言えなかった。






でもKENちゃんが自分の事を愛してくれているかどうかは

自信がなかった。