碧いラフレシアの花 その620 美穂の受難 | 連載性春小説  碧いラフレシアの花

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好きじゃない人と天国へ行くよりは


好きな人と地獄に行きたい


ある女の子の80年代




TAKAの事務所に電話が入った。


相田美穂からだった。



最初美穂が移籍したいとか、そういう用事で電話をかけて来たのかとTAKAは思った。



電話の美穂は様子が変だった。


不安になるような喋り方だった。



「どうしたの?元気・・?」

「あまり元気じゃないんだよ。」

「ここに移籍でもするの?俺について変な噂を流されてインネンつけられそうで怖いけどね。あの社長は色ボケでヤクザ絡みだからね。」

「歌手がどうとか仕事がどうとかじゃなくて殺されそうだよ。」

「え・・?誰に?」

「社長に。」

「殺さないでしょ。大切な商品は殺さないでしょ。」

「いや、消されそう。」

「何で?」

「社長がヤクザ絡みで、いやらしい接待を・・・色々裏社会とか・・・名前を出せないような政治家相手にとかを・・私にやらせたんだよ。」

「え・・・。」

「凄いヤクザとか、社長とか・・政治家の先生とか色んな人と寝たんだよ。社長が命令してやらせたんだよ。接待の仕事だって言って。」

「もう歌手やめろよ。間違ってるよ。」

「接待の仕事しないと首にするとか、ソープ嬢だった事とかリークするって脅すんだよ。」

「もう、一生分稼いだろー?そうまでして歌いたいか、お前?」

「私も、歌手やめるって言ったんだよ。でも腹が立ったから、全部寝た相手とか裏社会の話とかバラすって言ってやったの。私日記書いてるんだよ。いつどこで、誰と何のために寝て接待したか、全部克明に書いてる。だから、それ持って警察に行くよって言ったの。」

「ああ、凄い話だな。」

「そうしたら、社長に首を絞められたの。」

「お・・おい。」

「喋られたら全部終わりだから、死んでもらう・・・。とか言われて。」

「もう警察に行けよ!」


「それで社長の頭を側にあった花瓶で殴って、逃げてきたんだよ。密会用のマンションから逃げてきた。」

「社長はどうなったの????」

「生きてるみたい。ニュースにはならないし・・。気絶しただけでしょ。」

「今、美穂はどうしてるの?どこにいるの?」

「もう仕事したくないから、ホテルにいるよ。2,3日前に密会用のマンションから逃げてきた。」

「その証拠の日記帳はどこにあるの?」

「私のマンションにあるよ。でも合鍵で社長が侵入して処分したと思う。」

「しばらく隠れていろよ。あの社長ヤクザがらみだから恐ろしいよ。」

「うん・・。隠れているんだけど、誰かが来て、私殺されるんじゃないか・・と不安で。」

「国外に逃げたら?」

「パスポートはマンションなんだよ。合鍵で入ってあの社長が待っていそうで、戻れないよ。」