碧いラフレシアの花 その577 KENちゃん30歳の正月 | 連載性春小説  碧いラフレシアの花

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好きじゃない人と天国へ行くよりは


好きな人と地獄に行きたい


ある女の子の80年代



KENちゃんは8年ぶりに実家の近くの正月に初詣に行った。


何となく気になってお払いもしてもらった。



自殺した妻の怨念がどしっと肩にかかってアル中になっているような気がした。


お払いの後、神社から手ぬぐいとお箸を貰った。



そう言えばKENちゃんの実家には、真帆と温泉に行った時真帆が気を利かせてKENちゃんの実家に買った「温泉マーク布巾」と「足ツボ踏み踏み青竹」というものがまだひっそりと存在していた。



あの時は真帆が自分のお財布を開けてこんなものを買うだけで、真帆が可愛くて仕様がなかった。

それだけで興奮してみやげ物屋のおばさんが呆れるようなディープキスを会計時に披露した。






あんなイノセンスはいつのまにか煙の様に消えてしまった。






KENちゃんが絵馬を書きながら真帆と8年前にここに初詣に来た時の事を思い出した。


「バンドが売れますように。」とKENちゃんは8年前に自分が絵馬に書いた事を思い出した。


確かにバンドは売れたが・・・・


それは「俺がいないバンド」だという事にKENちゃんは今更気がついた。




神様はボケているらしい。




30歳になったKENちゃんは

「もう一度息子と暮らせますように」と絵馬に書いた。





ひとりぼっちの初詣が終わって


元旦の日が少し落ちてきた。