碧いラフレシアの花 その559 KENちゃんの日々 | 連載性春小説  碧いラフレシアの花

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好きじゃない人と天国へ行くよりは


好きな人と地獄に行きたい


ある女の子の80年代




実家に帰ってから、KENちゃんは30歳にして家族の粗大ゴミのような男になった。




入院するほどではなかったが


酒をやめることは不可能だった。



父親の工務店の手伝いも酒臭くて出来ないので


ただ家にいた。



たいして金はなかったが実家にいればホームレスにはならなかった。




真琴君が売れたので便乗して昔のB・Bの音源も売れた。真琴君がライブでKENちゃんの頃のナンバーもしっかり歌ってくれたからだった。


そういうわけで振り込まれる印税でKENちゃんはただ酒を買った。


昔の契約で20%の権利があったから、家事をしない家事手伝いのようなおじさんと化した。





KENちゃんはずっと女の子と寝ていなかった。


バンドをやっていた頃はそれに不自由はしなかったが、今は孤独なやもめのようだった。





酒を買いに出たついでに酒臭い息でテレクラの会員になってみた。


テレクラの受付の女の子が奇妙に可愛かったので、ちょっと冗談を言ってからかってみたりした。



こんな昼間から仕事もしないで酒臭くて、テレクラやるおじさんなんか最低・・・と女の子が冷たくKENちゃんをあしらった。