橘君は真帆が冗談を言っていることを願った。
橘君は女の子とキスをしたこともなかった。
大学時代は文芸部で同人誌を発行していた。
最初の女性は好きな人と決めていたので風俗は問題外だった。
橘君は真帆が可愛いのは認めるが
真帆が嫌いだった。
そのうち真帆が具合が悪そうになった。
「なんか気持ち悪い・・。吐きそう・・。」と言って真帆がまたバックシートに寝転がった。
本当に具合が悪いのか真帆の姿勢が乱れていて、橘君が目のやり場に困った。
深夜で、交差点で信号待ちしてる時に真帆の立てた細くて白い足に
信号の青い光が反射していた。
ちょっと後ろを振り向いて橘君が「大丈夫ですか?もうすぐ着きますから。」と言った時、真帆が力なく笑って頷いた。
この年でこんな女の子と関わることになるとは
橘君は夢にも思わなかった。