それから元旦にKENちゃんと奥さんが初詣に行った。
絵馬に奥さんが「赤ちゃんが無事に産まれて来ますように。」と綺麗な字で書いた。
KENちゃんもKENちゃんの奥さんも、KENちゃんの家族も、KENちゃんの奥さんも誰も幸せにしていない結婚だった。
こんな所に出てくる子供は幸せなんだろうか・・とふとKENちゃんは思った。
そう言えば5年前に真帆と初詣に来た時に、自分が「バンドが売れますように」と絵馬に書いた事を思い出した。
何で急に真帆の事を思い出すのかは良く分からなかった。
自分が付き合った時の真帆は普通の19歳だった。
TAKAに処女をあげて、しばらくした後捨てられたツイていないグルーピーだった。
この間見た真帆はLSDで泡を吹く大金持ちで
違う女の子だった。
正月の3が日が過ぎてKENちゃんが都内のマンションに独りで帰るとき
「子供の予定日いつだっけ?」
とKENちゃんが奥さんに聞いた。
「1月20日。」
奥さんがぶっきらぼうに答えた。
「実家のお母さんに付き添いに来てもらえないの?」とKENちゃんが奥さんに聞いてみた。
「この結婚でカンカンに怒ってるから無理。」奥さんが怒った調子で答えた。
「俺のお袋でいい?」
「嫌だよ。喧嘩ばかりだよ。もうKENちゃんが付き添ってよ。」
「俺が・・?」
「ラマーズ法だよ。KENちゃん。」
「・・・・・・。」