碧いラフレシアの花 その417 KENちゃんと奥さんの初めての正月 | 連載性春小説  碧いラフレシアの花

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好きじゃない人と天国へ行くよりは


好きな人と地獄に行きたい


ある女の子の80年代

朝になって正月の為にKENちゃんと奥さんがKENちゃんの実家に向かった。


奥さんはよく眠れずに真っ赤な目をしていた。


KENちゃんが重い荷物を全部持った。



奥さんはいまだに真帆を疑っていた。


こんな世界観が合わない人の子供を産んで、一生結婚するという選択肢について奥さんは激しく後悔していた。



大晦日の朝、駅でKENちゃんが気を利かせて二人分の缶のお茶を買った。

駅弁も買って来た。

今となっては奥さんにとって、KENちゃんのこまめさが非常にわざとらしく腹さえも立ってきた。



その日は快晴で、あたたかい冬の朝だった。







そういえば丁度5年前は


真帆が女子寮からKENちゃんの実家に引っ越してきて


しばらく一緒に年末の頃から実家に住んで


それからアパートを探して同棲し始めた頃だった。





KENちゃんが昔を思い出した。




あの頃が自分の人生で


一番面白かったよな・・・・


・・・と何となく思った。




電車が発車した時に


急にKENちゃんは


一番最初に真帆を見た時の事を思い出した。





あれってメジャーデビュー記念ギグだった・・・。








「ねえ、どこでTAKAと会ったの?」

KENちゃんがコーヒーを飲みながら真帆に聞いた。


「TAKAのファンだったんです。」

「君の顔は見ないよ。」

「最近のファンで・・、昔からのファンじゃないです。プレゼントに電話番号つけて渡したんです。」

「え・・、それで、電話かかってきて喰われたの・・?」

「・・・・・。」

「俺のところに来てくれれば良かったのに・・。」

「・・・・・。」

「そうすれば傷が浅くて済んだのに・・。」








あれから5年経って


自分は妻子がいて


真帆じゃない娘と浮気している。