真帆の24歳のクリスマスに、TAKAは仕事はなかった。
アシスタントは全員休ませた。
真帆はTAKAをよく知っていたから
クリスマスだからといって
世間にうといTAKAが何を予約するわけでもないのは知っていた。
2人だけでクリスマスをした。
料理が出来ない真帆が全部市販品を並べた。
「KENちゃんの奥さん料理上手なんだって。」
TAKAが面白そうに言った。
真帆が引きつった。
「でもね、気が強くて、KENちゃんの実家で今大変らしいよ。」
真帆がかすかに笑った。
「俺はろくな母親に育てられなかったから、味音痴だし・・料理はどうでもいいな。」
そう言えば食に細かくてグルメなKENちゃんとは正反対にTAKAは何が食べたいとか言わない人だった。
「お母さんに会いたい・・?」
真帆がおそるおそる聞いた。
TAKAが「全然。」と言って寂しそうに笑った。
「あのね・・。渡したいものがあるんだ。」
TAKAがそう言いながら小さな箱を渡した。
「今、開けてよ。」
「うん。」
真帆がそう言いながら箱を開封した。
蛍光灯の下でダイヤの指輪が光っていた。
「え・・、ダイヤ大きいね。これ???え・・っ?」
「うん、給料の3か月分・・ホント・・。」
婚約指輪だ・・。