看護婦が船の医務室でぶちこんだ沈静剤の注射跡がずきずきした。
急いで打ったのだろう。
変な医薬品のせいで足元がふらふらした。
考えて見ればずっと何も食べていなかった。
パブのメニューを見ながら何を食べようかと考えた。
とりあえずから揚げを頼んだ。
ジンの中にレモンをぎゅうぎゅう絞っていたら
誰かがじっと見ていた。
誰とも社交なんかしたくなかった。
とりあえずだらだら注文して
朝になればいいよ・・・。
朝になったら・・・
次を考えよう・・。
何もかも捨てて
知らない場所で
もう一度生きたいと思った。
もう怖くて死ねなかった・・・。
何故かKENちゃんを思い出した。
自分の中ではKENちゃんは永遠に生きてるのに
KENちゃんの中では自分はもう死んでるんだ。
どうしようも無い事実に真帆は
カウンターに顔を伏せて
泣いた。