アシスタントが背景を描く手を止めて
「先生、クリスマスの24日に休みとっていいですか?」
と聞いた。
アシスタントは19歳の美大生のバイトだった。
すっぴんで眼鏡をかけてゴムでポニーテールをしていた。
まだ若くてこれから色々あるんだろう。
これから未来がいっぱいあるんだろう。
アシスタントのイノセントな顔を見ながら
「いいよ、いいよ。」と真帆が答えた。
真帆は自分が19歳の時のKENちゃんと一緒のクリスマスを思い出した。
KENちゃんと一緒に
幸せが永遠に続くと思ったら
そんな事は無く・・・・
惰性の
日常が延々と今は続いている・・・。
「先生はクリスマスどうするんですか?」
アシスタントが無邪気に聞いた。
「え・・、何もないよ。」真帆がぼそっと答えた。
「先生の彼氏・・。うわああ・・ってくらい、TAKUTO君キャラでカッコいいですよね。」
アシスタントがTAKAを誉めた。
「いや・・、実際一緒に暮らしていると・・まあ、テキトーな感じの人だし・・。」
真帆が苦笑した。
「クリスマスとかいっても、別に・・・ね・・。」
真帆が最後にそう付け加えた。