碧いラフレシアの花 その300 | 連載性春小説  碧いラフレシアの花

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好きじゃない人と天国へ行くよりは


好きな人と地獄に行きたい


ある女の子の80年代









TAKAのアパートに向かう電車の駅のホームで、真帆は紙袋の中の赤いシャネルのバックをもう一回見た。



幾らするのか・・真帆には分からなかった・・・。






兄弟で真帆にこの仕事を辞めて欲しくないし、会うたびにいっぱいこういうのを買ってくれるのだという・・。


特に弟のほうが真帆に夢中なのに気がついた。


弟が、借金を全額返済して、真帆を身請けしてもいいと言った。







ふと・・・、早苗がこの間電話して来て、結婚すると言った事を思い出した。


デザイン事務所に就職して、職場の先輩と婚約したのだという。


式は5月で、早苗の23歳の誕生日の次の日になるのだという。


ああ、早苗の結婚式の時に使おうかしら・・。


何とな真帆はくぼんやりと思った。




今はTAKAと付き合っているんだよ・・と早苗に言ったら・・・

ふーん・・という感じの素っ気無い反応が帰って来た。

早苗は気難しい感じのTAKAが嫌いだったし・・・


昔トモダチが好きだった

バンドのベースの人なんかどうでもいい感じだった。


「TAKAちゃんと暮らすの?結婚するの?」

早苗が聞いてきた。

「しない。」と真帆が答えた。

「乱人さんは元気?」

早苗が聞いてきた。


「元気みたいよ・・。」

真帆が答えた。






電車が来て


風が舞い起こった。


春の夜の


生暖かい


風だった。