真帆は困ってしまった。
「今決めないと、あの兄ちゃんは破産するよ・・。可愛そうにね。本人のせいじゃないのにね・・・。」
真帆が泣き出した。
「誰にも分からないよ・・・。あとあんたの恋人が音楽やめるにしても破産者じゃどうにもならないよ。仕事もないし、どこも金を貸さなくなるよ・・。あとあんた達が結婚して子供を作るにしたって親が破産者じゃ、子供も可愛そうだね。」
村田さんがまくしたてて真帆を追い詰めた。
「今から面接に行こう。行ってから考えようね・・。」
急に村田さんが猫なで声で真帆をあやしだした。
「あんたは何も悪い事はしてないよ。今好きな男を見捨てるほうがよっぽど悪い・・。」
真帆が泣きながらこくりとうなずいた。
村田さんがかすかに微笑んで赤坂のクラブに電話した。