碧いラフレシアの花 その229 真帆22歳の時のクリスマス(TAKAと一緒) | 連載性春小説  碧いラフレシアの花

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好きじゃない人と天国へ行くよりは


好きな人と地獄に行きたい


ある女の子の80年代


夜が更けてから誰かが訪ねてきた。

ディーラーの呉じゃないかと思い・・・これは困る・・と思った。


おそるおそるドアを開けてみた。


TAKAが黒いコートを着て立っていた。

外はまだ激しく雪が降っていて

ほとんど吹雪になっていた。


TAKAの黒いコートの上に雪が乗っかっていて

蛍光灯の光を反射して

きらきらと光っていた。


「あ・・、ちょっと様子を見に来た。」

TAKAがぼそっと言った。

「さ・・寒いから家に上げて・・・。」

TAKAが頼んだ。


「え・・。いいけど・・。すぐに帰ってね・・。」

「うん。」


家の中に上がってすぐにTAKAが台所のテーブルの上に放置してある赤いバラの花束とケーキの箱に気がついた。

「何これ・・?誰か来たの?」

「あ・・うん。」

TAKAが側にあったカードに気がついて勝手に読んだ。


「誰、こいつ?結婚前提の付き合い・・・って何だこりゃ?」

「あ・・これは・・。彼が勝手にそう思ってるだけで、何でもないのよ・・。ケーキ食べる?」


TAKAはすぐ側に置いてあった呉の名刺に気がついた。


「おい。呉ってディーラーじゃないのか?」

「うん・・。でも就職して・・ディーラーやめたから、引っ越すって・・挨拶に来たんだよ。」


TAKAは貿易会社の呉の名刺を馬鹿にしたようにテーブルの上に投げて戻した。


「真帆・・。お前、ディラーにやらせただろう?ドラック買う金が無くなって、体で払ったろ?ありがちな話だ。」

「違うよ。この人日本に住みたいから日本のお嫁さんが欲しいんだってさ。それだけだよ。勝手に向こうが勘違いしてるんだよ。」

「そういう事にしておいてやるよ・・。」

TAKAが馬鹿にしたように笑った。