碧いラフレシアの花 その210 | 連載性春小説  碧いラフレシアの花

連載性春小説  碧いラフレシアの花

好きじゃない人と天国へ行くよりは


好きな人と地獄に行きたい


ある女の子の80年代


「知らない・・・・。もうどうでもいいよ・・。」

真帆がコタツに伏してぽろぽろ泣いた。

「一回、実家に帰ったら?そうすれば足を洗えるんじゃないの?」

TAKAが心配そうに言った。


「う・・ん・・。それがいいかも。でもKENちゃん家と私の家は近い・・んだよね・・。疎ましがられそう・・私。」

「まあ、それでもいいんじゃないの?」

「こんな事になるとは思わなかった・・。」真帆が涙声で言った。


「なんかクスリが入ると頭が冴えて、いい作品が描けるんだよね・・。もともと仕事にはそんなに興味がなかった・・・んだけど・・・。ヘンに売れたらプレッシャーが出てきた。」

真帆が宙を見るような目で言った。

「もともと何もないところから出て来てるから自信がない・・・。死んだ父親も精神分裂症でおかしかったらしいし・・・。普通にOLやってお見合いして結婚出来る様な家でもないし・・・。気が弱くて印税だけ来るから、どんどんクスリにハマった・・・。」

「いや、そんなに卑下しなくても・・・。」

「KENちゃんと結婚したかった。でも結婚とか子供とか考えられるような人じゃない・・ってハッキリ言われた。」

「でも、まあ、結婚や子供だけが人生じゃないし・・。そういうの気にしない人と付き合えば・・・?」

「KENちゃんに嫌われたのが悲しいよぉ・・。」

「でもねぇ、俺とKENちゃんの給料2人分合わせても、真帆の給料にはかなわないから・・。KENちゃんはプライドが高そうだから、そういうのも何だかんだと気になったんじゃないの?ハッキリとは言わないけどね。」

「やっぱり実家に帰る。ここはディーラーがうろちょろしてるし・・。都内は嫌だ。電車で編集部には行けるし。」

「そのほうがいいと思うよ。お母さんに様子を見て貰ったほうが・・・。」

「うん・・、TAKA、今までありがとうね。」

「実家の電話番号教えてよ。」

「え・・?何で?」

「俺がヘンなクスリを持ち込んで・・こういう事になったので罪悪感がある・・。」