「いや、そんな高いのあげたら田中さん舞い上がっちゃうよ。好きな人にあげたいよ。」
真帆がきっぱり言った。
「これから・・どうしよう・・。」真帆が嘆いた。
「上司と付き合えよ。」
「え・・でも、一緒に歩いているところとか友達に見られたくないよ・・。」
「貢いでそんなこと言われんのか・・。かわいそーにな・・。」
「ねえ、KENちゃんって彼女いるの?」
「いない。」
「え、嘘ばっか。」
「本当にいない。TAKAのグルーピーのおこぼれとか貰うけど・・。」
「な・・。」
「あ・・、地方でツアーに行った時とかTAKAのほうが俺よりかっこいいから質のいい女が集まってきて・・。一番可愛いのをTAKAが喰って、2番目に可愛いのを俺が喰って・・。おすそわけというか・・。」
真帆はげんなりした。
「いや、乱人とかはやらない。真面目だから。俺は電話番号とか女には教えない。向こうは教えるけど。家が遠いし・・まあ、それっきり。」
昔赤ちゃんが出来たらこっそりTAKAのお嫁さんにしてもらえるのではないかと考えたけれど、どうやらそれは幻想だと気がついた。
「あ・・、でもTAKAは真帆ちゃんは処女だったって喜んでのろけてたよ。TAKAなりに好きだったみたい。」
真帆の目からまた涙が流れた。
「あー、プレゼントはバンドの練習の時に責任持って渡しておくね。」KENちゃんが少し困ったように言った。
「あのさー、クリスマスに温泉とか俺と行かない?」それからKENちゃんが妙に楽しそうに言った。
「いや、あの人とディズニーランドの隣のホテルに泊まるかもしれない。まだ返事してないけど。」
KENちゃんがむっとした顔をした。