3月予約受付開始と同時に脊髄反射で「ゴースト・オブ・ツシマ(Ghost of Tsushima)」を予約してしまったものの、4ヶ月間詳細情報なしで、「誰だって侍になりたいだろ?」と雰囲気ムービーしか流れてこず、とどめのファミ通40点満点。あ、これデスストのときと同じだ…と正直不安は募る一方だった。

 
そして迎えた7/17(金)発売日。
少なくとも日本人の間では好意的に受け入れられているようである。
 
シリーズものと違った新規タイトルはどうしても「どんなゲームなの?」と様子見されがち。
「やたらTLで盛り上がっているけど本当に定価で買って後悔しない?」という人のためにどういうゲームなのかをご紹介。
既存タイトルとの比較を交えながらなので、このジャンルのゲームが好きなら買ってよし。苦手ならやめておいたほうがいい。
 
長文になったのでアサクリもう知ってるよという人は上半分読み飛ばしてOK。
文末の【ここが残念】が結構致命的残念さなのでその点のみ留意して買ってください。
それ以外は不満なく楽しめている。
 
発売初日に全国各地のゲオやAmazonで売り切れたそうだが、
楽天にはあったりするので在庫のあるところでどうぞ。
 
■アサシンクリードとの比較
9割アサクリ(オリジンズ/オデッセイ)なので類似点よりも相違点を述べたほうが早い。
 
【類似点】
・難易度EASY/NORMAL/HARD
・オープンワールドだけどストーリーは一本道
・口笛で呼んだら何処でも愛馬が来る
・クラフト要素はない
・素材を集めて職工のところに持って行き武器や防具を強化
・素材の皮は野生動物をぶっ殺して入手
・メインクエストとサブクエストがある
・クエストを選択すると地図上にマークが付き、画面左上に目的地まで○m表示
・地図上の未踏の地は?で表示
・地図上で「△移動」でファストトラベル
・蒙古人に占拠された拠点が各地にある
・各拠点に1人隊長が居る
・拠点にはちょっといいお宝(武器強化に必要な素材や巻物)がある
・倒した敵がたまに素材ドロップ
・まんまイーグルアイみたいな標的発見
・スキルツリーで攻守暗殺弓スキルどの方面に特化するか自由に育成
・タイミングよく攻撃を弾いてor防御を崩してラッシュ(所謂パリィ)
・集中するとオブジェクト裏の敵も赤い輪郭で見える
・背後や頭上から闇討ち(アサシン)
・口笛…ならぬ鈴(消耗品)で注意を引きつけてアサシン
・チェーンアサシン最大3人連続暗殺
・弓スキルを育てると狙いを定めている間スローモーションになるなど
・煙玉投げて怯ませたり煙幕張ったり

 
【相違点】
・かがり火台からイーグルダイブしたら死ぬ
・ファストトラベルはクエストが完了した地のみ
・レベリングがない
・レベルが存在しないので知らずに後々メインクエストで行くはずのところに先に突っ込むと虐殺される
・登り降りできる崖はR2表示のあるところのみ
・主人公は根っからの暗殺者ではない武士なので葛藤がある。武士の教えを貫くか、暗殺メインの冥人となるかはどのスキルを伸ばしていくかプレイヤー自身が選択できる
 
■その他のゲームとの比較
【ホライゾン・ゼロ・ドーンとの類似点】
登り降りできる崖は足場が付いているから見たら判る
そこらに生えてる木や花を素材として採集
 
【ゼルダの伝説ブレスオブザイワイルドとの類似点】
目的地に向かって吹く風の流れに従って進む→迷いの森
口笛で呼んだら馬が来る
背後から暗殺
火薬の入った樽を射ると爆発
パリィからのラッシュ攻撃
レベリングがない
塔(かがり火台)を開放していく
 
【SEKIROとの類似点】
日本と冒頭負けイベからの復讐劇とパリィと忍殺と難易度(HARDの場合)ぐらいしか類似点はない。そもそもジャンルが違う。
 
【まとめ】
というわけで特に目新しいことはなく、まんまジェネリックアサクリなのだが、アサクリ奈良が噂だけの幻で終わってしまったので、日本舞台を期待していた人はゴースト・オブ・ツシマをやればいい。
わたしはもうこれで満足したのでアサクリは日本出さなくていいよ。
 
難易度EASY/NORMAL/HARDはゲーム中いつでも好きなタイミングで変更可能なので、アクションが苦手な人でも楽しめる。
 
【ここがウリ】
特徴を上げるとしたら「黒澤モード」というフィルタリングをかけてプレイできて更にスクショ撮影できる点だろうか。
制作者が黒澤明監督に敬意を払いまくった最高の侍ゲームに仕上がっている。
このゲームを作った人々はかなりの時代劇マニアだろう。
 
イケメンも美少女も出てこない。
鎌倉時代の対馬に居そうな顔である。
やたらと強い女性が複数出てくるのだが、見た目は皆容赦なくババアである。
 
和歌が詠める。
とてもアメリカ人が作ったゲームとは思えない。英語だと一体どうなっているのだろうか。
 
狐をモフれる。
狐に付いていくとお稲荷様が居て詣でることができる。
 
規制の厳しい日本のZレーティングにしては頑張って血が吹き出る。
紫電一閃で首をはね飛ばすことも可能。
 
爆速ロード。爆速すぎてロード画面に表示されるTips(ヒント)が読めずこれでもわざと遅くしたらしい。
 
【ここが残念】
全体的には美しい風景だが、部分的にのっぺりした絵の具で描いたようなテクスチャになったり白飛びで誤魔化したりしている。
だからこそ爆速ロードなんだろうけど。

 
30fpsすら安定しない。
低フレームレートでガクガクするので画面酔いが酷くて長時間プレイできない。10分ごとに吐いてたホライゾンよりはましだが10分ごとに逆流する胃酸を飲み込み2時間ごとに吐く。4K/60fps安定のPC版出してほしい。
 
カメラワークがゴミ。
これが最大の短所。戦闘中のカメラワークがゴミ過ぎて、残り体力僅かで敵の防御不可能攻撃を回避しなければならない絶体絶命のタイミングで画面いっぱいに広がる壁で何も見えないとか囲まれると別の敵の方向いちゃうとかで死ぬ。

 
勝手にロックオンしないで!
ロックオン表示がないので多数に囲まれた際に現在誰をロックオンしているのかがわからない。
ロックオンされた敵のほうをカメラが勝手に向くので意図せぬ方に斬り掛かってしまったり、その隙に背後から別の敵に斬られる。

 
カメラワークとロックオンがアクションゲームとしては致命的なのでアップデートで修正できるものならして欲しい。
 
文字が小さくて何ボタン押せと指示されているのか見えない。デスストの悪夢再び。
テレビから1.5m離れてゲームする時代は終わったのか。ゲーミングモニタの真ん前に座って近距離でプレイするのが現代の一般的なスタイルなのかもしれない。
テレビ画面でプレイは諦めてPC脇にPS4移動させた。