米国のCNNは2023年02月14日に、風船でアメリカ本土を脅かした外国勢力は、中国が初めてではない。
第2次世界大戦末期、大日本帝国は何千という気球を太平洋の風に乗せてアメリカ大陸に飛ばしたというエピソードはあまり記憶にない。
今月初めにアメリカのミサイルによって撃墜された中国の監視用気球。あるいは、その後「用心のため」にアメリカの戦闘機によって撃墜された他の3つの未確認飛行物体とは異なり、日本の気球には爆発物や焼夷弾が搭載されていたのである。
第2次世界大戦中の水素気球の一群は、心理的な脅威を暗に物語っていた。
https://note.com/digicreatorito/n/n4c53883599e6
そのため、1944年後半に気球や気球の残骸が米国に現れ始めると、当局は報道管制を敷き、後に日本の技術者に気球の失敗を効果的に確信させることに成功した。
しかし、第2次世界大戦中、アメリカ本土で敵の兵器によって民間人が死亡したのは、日本の気球計画によるものだけであった。
1945年05月05日、オレゴン州ギアハート山(Gearhart Mountain, Oregon)で、女性エリゼ・ミッチェルと5人の子供(Elyse Mitchell and five children)が死亡したため、アメリカ政府は市民に気球に近づかないよう公式に警告を発することを余儀なくされた。
1973年に出版された航空専門家ロバート・ミケシュ(Robert Mikesh)によるスミソニアン(Smithsonian)の分析によると、日本は東海岸の発射場から9000個の風船を放ったという。約1000個が米国に到達し、ミシガン州からメキシコに至るまで目撃されたと考えられている。
約120個の風船が回収され、そのうち32個は爆弾が取り付けられたままだった。
他の人たちの運命は不明だ。しかし、最近では2014年にカナダのブリティッシュコロンビア州の森で日本の戦争用風船の残骸が発見され、爆弾処理の専門家が爆破したことがある。
つまり、広大な北米の大地には、まだまだ多くの気球の腐敗した残骸が存在する可能性がある。
私は、エリゼ・ミッチェルと5人の子供に謝罪したい。
今回の中国からの攻撃は、民間による愉快犯が多いようだ。
スーパーで売っているかもしれない。
実は中国政府も。躍起になって、風船を落としている。
2023年02月12日---北米の空域で、3日連続未確認物体が撃墜された。どれだけ飛んでくるのか?
2023年02月11日---カナダのトルドー首相、カナダ北部上空でも、物体を撃墜したと発表。
2023年02月10日---米国、アラスカ上空で「高高度物体」を撃墜したとホワイトハウスが発表。
2023年02月08日---中国のスパイ気球。米海軍、回収された残骸の写真を公開。
2023年02月04日---米国戦闘機、東海岸でミサイルで中国のスパイ気球を撃墜。
2023年02月03日---ブリンケン国務長官、モンタナ州上空で発見された気球が自国の所有物であることを北京が確認後、中国訪問を延期。