ヨーロッパ経済ニュースEUROPE NNAは2020年09月17日に、日立製作所は2020年09月16日に、新型コロナウイルスの感染拡大などで投資環境が悪化したこともあり、事業の再開は不可能と判断し、イギリスウェールズ(Wales)での原子力発電所の建設計画から撤退する方針を明らかにしたと報告した。
ただし、新型コロナ以前から、凍結するなど、積極的ではなかった。
https://time-az.com/main/detail/72888
日立は2012年、イギリス原発建設事業ホライズン・ニュークリア・パワー(Horizon Nuclear Power)をドイツ電力大手のエーオン(Axon)とRWEからUS$6億9,700万で買収。
ウェールズ北西岸に接するアングルシー島(Isle of Anglesey)で、新原発「ウィルヴァ・ニューウィッド(Wylfa Newydd)」の建設を計画していた。
ただ、安全基準が厳格化されたことを受け、建設費が当初予算を大幅に上回る3兆円に膨れ上がったことから、イギリス政府に支援を要請したものの合意に至らず、2019年01月11日に計画を凍結。
この時点で既に2,946億円の減損損失などを計上しており、今回の撤退に伴う業績への影響は軽微だという。
日立は原発建設の資金調達費用を引き下げるため、電力消費者に事前に負担を求め、これを担保に融資を獲得する資金調達モデル「RAB(Regulatory Asset Base/規制資産ベース)」を検討。これについて、イギリス政府からの明確な指針を求めていた。
今回の決定はウェールズの経済に打撃となるほか、2050年までに炭素排出量を実質ゼロとする目標を掲げる政府にとっても大きな痛手となる。新規の原発計画のうち建設が始まっているのは、フランス電力(EDF)と中国広核集団(CGN)が共同で手掛ける南西部サマセット州の「ヒンクリーポイント(Hinkley Point)C」のみとなっている。
アングルシー島(Island of Anglesey)の緯度、経度
53°16'49.1"N 4°23'02.0"W
または、
53.280294, -4.383881
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