アジア経済ニュースNNA ASIAは2019年12月06日に、オーストラリアの経済新聞「AFR(The Australian Financial Review/オーストラリアン・ファイナンシャル・レビュー)」は2019年12月05日に、オーストラリア最高裁判所(Australian Supreme Court/High Cout of Australia)が2019年12月04日に、保険販売に関して集団訴訟を受けているウエストパック銀行(Westpac Bank)と、エアバッグに関して集団訴訟を受けているBMWからの不服申し立てについて、ニューサウスウェールズ州最高裁判所(Supreme Court of NSW)と連邦裁判所(Federal court)が2019年02月に下していた「コモン・ファンド命令(Common fund order)」を覆す判決を下したと報告した。
https://time-az.com/main/detail/70630
「コモン・ファンド命令」は、集団訴訟に参加する全構成員に対して訴訟コストを平等に拠出するよう求める命令で、「訴訟ファンド」と契約を結んでいない者も含めた構成員全員に対し、勝訴により得た賠償金の一部を「訴訟ファンド」に支払うよう命じる判決。
ニューサウスウェールズ州最高裁判所と連邦裁判所が2019年02月に、ウエストパック銀行とBMWに対する集団訴訟にで「コモン・ファンド命令」を下していたが、最高裁判所は「コモン・ファンド命令は、訴訟ファンドが受け取る賠償金を統治するためのもので、州や連邦裁判所の決定権の範囲を超えている。」とし、コモン・ファンド命令を下さないことを決めた。
集団訴訟を扱う弁護士からは、「コモン・ファンド命令」がなければ「訴訟ファンド」からの出資意欲が衰え、「訴訟ファンド」を利用した訴訟が減少するとの見方が出ている。
しかし、ニューサウスウェールズ州最高裁判所と連邦裁判所が、そこまで関与する必要があるのかとも思うので、最高裁判所の今回の判断の方が常識的だろう。
ただし、罰金額を決めるのは、裁判所である。
できれば、集団訴訟を扱う弁護士と会計士などが算出し、算出結果を別途の機関が、判断を下す必要になるかもしれない。
お金が絡むので、非常に難しい。