米国の政府機関は重要なレガシーシステムの近代化計画を策定する必要がある。 | 世界メディア・ニュースとモバイル・マネー

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米国のGAO(Government Accountability Office/米国政府監査機関)は2019年06月11日に、米国政府は今年度、US$900億以上をIT(Information Technology/情報技術)に投資する予定になっていると報告した。

 

https://time-az.com/main/detail/68782 

 

そのほとんどは、レガシー(legacy)とも呼ばれる老朽化システムを含む既存のシステムの運用と保守に使用される。

 

これらのシステムは、維持するのに費用がかかり、ハッカーに対して脆弱である。

 

GAOは65の連邦レガシー・システムを分析し、国防から財務省までの10の機関で最も重要な10を識別した。

 

システムは8年から51年以上経っていた。 3機関は近代化するための文書化された計画を持っていなかった。

 

2つは成功のための重要な習慣を含む計画を持っていた。

 

GAOが近代化を必要としていると特定した10の最も重要なレガシーシステムの中には、時代遅れの言語を使用し、サポートされないハードウェアとソフトウェアを持ち、既知のセキュリティ脆弱性で動作しているものがあった。(table 01参照)

 

たとえば、教育省で選択されたレガシー・システムは、2000年問題で話題になった、それをサポートするのに必要なスキルを備えた利用可能な人数が減少しているプログラミング言語COBOL(Common Business Oriented Language)で動作していた。

 

ここにもお化けが住んでいた。

 

さらに、内務省(Department of Interior)のシステムには、製造元によってサポートされていない古いハードウェアが含まれていた。

 

サイバーセキュリティに関して、国土安全保障省(Department of Homeland Security)のシステムは、多数の報告された脆弱性を有しており、そのうちの168は2018年09月現在でネットワークへの高い、または重大なリスクと見なされていた。

 

これらのレガシーシステムを担当する10の機関のうち、7つの機関米国国防総省(Departments of Defense)、国土安全保障省(Departments of Homeland Security)、内務省(Departments of Interior)、財務省(Departments of Treasury)、人事管理局(Departments of Office of Personnel Management)、中小企業管理局(Departments of Small Business Administration)、および社会保障局(Departments of Social Security Administration)は、システムの近代化の計画を文書化していた。(table 02参照)

 

教育省(Departments of Departments of Education)、保健福祉省(Departments of Health and Human Services)、運輸省(Departments of Transportation)は、文書化された近代化計画を持っていなかった。

 

計画のある7つの機関のうち、内務省および米国国防総省の近代化計画には、ベストプラクティスで特定された重要なマイルストーン、近代化を完了するために必要な作業の説明、およびレガシシステムの配置計画の要素が含まれていた。

 

他の8つの機関が完全な近代化計画を確立するまでは、コスト超過、スケジュールの遅延、およびプロジェクトの失敗のリスクが高かった。

 

これが、あのアメリカ政府の実態である。

笑えるが、実は日本でも起こっている。

 

日本経済新聞 電子版は2019年04月26日に、厚生労働省のいわゆる「統計不正問題」について、発生経緯が判明したと報告した。

 

不適切な統計によって延べ2015万人分の保険給付金に誤りが生じた問題である。2015年前に調査方法を変更した際、かつて主流だったプログラミング言語「COBOL(コボル)」で書かれたシステムの改修を怠ったことが原因であった。

 

米国のスミソニアン博物館とWikipediaは、いずれ、もうすぐ崩壊する。

 

 

つまり、ITが時代に対応できなくなっている。