ある日の体校2016GW編:リオ五輪?東京五輪? | 頑張れ体校のブログ

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静かなブーム?ある日の体校、今回はGW終盤の5月7日(土)をレポートします。ちょうどこの時期の体校は混在(ミックス)状態です。何が混在かを説明しましょう。まず8月に迫ったリオ五輪に関しては、すでに出場を決めた選手は最終強化に入っていますが、出場のための最終選考国内外大会に向けて最後の追い込みをしている選手がいます。一方、一つ先の2022東京五輪出場を夢に描いて、同じ国内外大会に気合を入れる選手たちがいます。意識、目標、強化の質が混在しているのです。
 まずボクシング道場、写真下はすでにリオ五輪出場を決めているライト級成松大介選手(熊本県出身、東京農大出)です。この日は一人黙々とシャドー
成松一人1
写真下成松選手:リング上の騒がしい気合の入った練習から隔絶されているかのように集中していました。
成松一人2
リングの上ではウエルター級佐藤龍二選手(写真下)が平野コーチと激しいスパーリングです。佐藤選手はリオ五輪最終選考大会、6月7日~6月19日世界選手権/アゼルバイジャンに拍車が掛かっています。佐藤選手は長崎線出身です。
佐藤龍二・平野1

最終選考大会が世界選手権というのはかなりハイレベルでその壁は厚そうです。アジア大陸予選では惜しくも内定を取れませんでしたので最後のチャンス。佐藤選手厳しさに立ち向かい自らの手で五輪を勝ち取ってください。
佐藤龍二・平野2

体校ボクシングで最終選考のアゼルバイジャン世界選手権に挑戦でくるのは全部で3人です。写真下はそのうちの一人ライトフライ級柏崎刀翔(かしわざきとうしょう)選手、石川県出身、日大出。ジムの練習が終わった後、腰の疲れがあるのかトレーナー室に寄って牽引調整を受けていました。体調を万全にしてチャンスをものにしてください。あと一人はライトウエルター級川内将嗣(かわうちまさつぐ)選手です。

柏崎牽引

写真下:サンドバックに黙々と向かうのはウエルター級の新人金城大明(きんじょうひろあき)選手です。金城選手は沖縄出身、東洋大学から今年4月に体校所属となりました。昨年の全日本3位、ということは体校の鈴木康弘選手(ロンドン五輪代表)、佐藤龍二選手の次の実力者で、若き後継者です。東京五輪が目標ですね。

ボク金城大明ひとり

写真下はライトフライ級佐藤雄亮(さとうゆうすけ)選手、茨城出身で高萩清松高から体校所属になりました。厳しい世界ですが気合で頑張り抜いてください。
佐藤雄亮ボク
続いて女子、ライトフライ級小村つばさ選手(写真下)熊本出身、熊本星翔高校から体校に入ってきました。昨年全日本優勝、これからに大きな期待が持てます。
小村つばさ一人
写真下:男子選手と厳しいスパーリングを終えたバンタム級伊藤沙月(さつき)選、宮崎出身、拓殖大出です。女子のリーダーとして頑張ってください。
ボク伊藤沙月ひとり

ウエイトリフティング道場です。リオ五輪最終予選は2週間後の5月21日~23日に山梨開催の全日本選手権です。写真下「めざせリオ五輪」パネルの前ではじけるのはこの最終予選に挑む男子58kg級高尾宏明選、宮崎出身、九州国際大出です。「リオ五輪に絶対行きます!」と体調は絶好調のようです。日本男子ウエイトは国別ランキングによって3人か1人の出場になります。なぜなら上位国がドーピング審査を受けていて昨年の12月に国別ランキングが決定することになっていましたが、先送りされています。五輪出場が3人と1人では大違いです。どっちにせよ、全日本で優勝して、しかも世界トップレベルに近い記録を出すことが必須となります。高尾選手!宮崎の星になってください!
高尾はじける

写真下左、この日女子は75kg超級金城絵里香(きんじょうえりか)選手、沖縄出身、平成国際大出で今年4月に体校所属になった期待の新人が練習中でした。右となりは今鉾一恵(いまほこかずえ)コーチです。先月ウズベキスタン開催のアジア大会では全日本コーチでした。金城選手は「柔道とか、レスリングと間違われるんですよ・・・」と笑っていましたが、ともかく大物の印象を受けました。
金城・今鉾

外のトラックに出てみました。陸上の長距離班がダウン中でした。写真下は、びわ湖マラソンの頑張りで一気に脚光を浴びた石田亮選手、青森出身、城西大出の笑顔です。びわ湖マラソンは男子マラソンのリオ五輪最終選考レースでした。石田選手は外国人トップ集団に最後まで食い下がる果敢なレースをつらぬき、解説者から「今の日本男子マラソンでは石田選手のような気持ちでレースに臨まないと世界においていかれる」と絶賛されました。

石田亮笑顔

石田選手は「(びわ湖マラソンは)リオ最終選考レースとして行くしかありませんでした。終盤足だけでなく全身に力が入らなくなって失速しました。自分に足りないところはあと少しだと思いました」と今後への自信を見せてくれました。
石田亮ダウン

写真下:もう一人は田村優典(ゆうすけ)選手、青森出身、城西大出です。4年前の初マラソン、東京マラソンで2時間17分で走り抜き期待されました。が、故障を繰り返すようになり長い間思うような練習が出来ない悔しい日々が続きました。そしてついに今年に入ってうれしい復活!本当に良かったですね。
田村復活1

この日もかなりの走り込みを終えたようで、しっかりしたダウンに取り組んでいました。石田選手、田村選手、東京五輪に向かって確かな一歩を重ねてください!

田村復活2

最後はレスリング道場です。レスリングは残念ながらリオ五輪には出場が危ぶまれる最終選考の状況ですが、逆に(かえって)、東京五輪に向かって一丸となれるのではないでしょうか。指導部は一新されました。写真下、井上謙二監督(アテネ五輪銅メダル)の大きな指導が飛びます!

井上監督こわ

写真下:4月湯元進一コーチ(ロンドン五輪銅メダル)が誕生しました。新生井上、湯元体制で今の体校レスリングの言葉では表せない極めて厳しい苦しい状況を乗り越え、東京五輪の輝く勝利を勝ち取ってほしいものです。

湯元進一コーチ初登場

写真下右はグレコ75kgの新人坂部創(さかべそう)選手、和歌山出身、神奈川大から4月体校入りしました。レスリングは5月27日~23日の全日本選抜(明治杯)が当面の目標です。坂部スパ
坂部選手(写真下左)は昨年全日本選抜で3位でした。鶴巻宰(つるまきつかさ)選手の後を継いで東京五輪を目指してください。写真右はフリー74Kg級からむし澤謙(からむしざわけん)選手
坂部・からむし

写真下左はフリー86kg赤熊猶弥(あかくまなおや)選手、福岡出身、拓殖大出、今度こそ全日本選抜で優勝を狙っています。写真右はフリー125kg金沢勝利(かなざわかつとし)選手、岩手出身、山梨学院出、金澤選手も悲願の全日本優勝を達成してください!
赤熊・金沢・清水
トラックの最後は、レスリングの練習を終えた写真下右、湯元進一コーチとグレコ城戸義孝選の笑顔でした。

この時期、リオ五輪内定者と挑戦者そして東京五輪挑戦者と、体校選手団は混在する時期ですが、みんな勝利に対する挑戦者!応援しています!
湯元、城戸ラン