人間の脳にある体温調節機能は、

身体の温度を36~37度に保つように、

いつもコントロ-ルされています。



寒いときには、

血管を縮じめて体温を逃さないようにするし、

暑いときは血管を太くし、

血液の流れを多くして体温を下げようとします。

また、皮膚にある汗腺(汗の出る腺)を開いて汗を出し、

その汗が蒸発する熱で体温を下げようともします。

逆に寒いときは、

この汗腺を閉じて汗の出るのを防いでいます。



ところが、やっかいな病原菌が体内に侵入すると、

この体温調節機能は

普段の体温より少し高い温度にセットされてしまいます。

体温が高くなると、呼吸や血液の流れも速くなる。

血液の流れが速くなれば、

それだけ体内の老廃物を外に出しやすくなる。

と同時に、侵入した病原菌に対しては、

血液中の白血球を増大させ、一斉に攻撃をはじめます。

そして病原菌の死骸の山(老廃物)を作り出す。



病気になると熱が出るのは、

身体を正常に戻そうとする人間の防御反応なのです。



熱が上がるほど、

これらの活動が活発に行われている証拠で、

むやみに解熱することはありません。


ただ、高熱になると体力の消耗も激しく、

抵抗力も落ちてしいます。


そればかりではない、脳の活動に影響が出ることもあります。


頃合を見て、身体に合った解熱はやはり必要なんですね。



ネタ元は、時習学館の会員ページの科学の不思議

人間の不思議

「病気になるとどうして熱が出るのだろう?」