★★★★

 

「恋の如く」
「不要な人」
「永遠に姫」
「最奥に棲む」
「最期の宴」
「姦しい葬式」
6話収録の連作短編集。

デビュー作以来、大注目している君嶋彼方さんの新作は、やはり期待を裏切らない。

六十歳以上の女性だけを受け入れる女性用風俗店「銀楼館」
この店に所属しているピンク髪の美しい男娼・櫻と、彼に出会った六人の女性たち。

彼女たちの人生と心の奥底にある欲求が、瑞々しい筆致で丁寧に描かれる。

“老境の性”と聞くと、乾いた印象を抱きがちだが、彼女たちはむしろ生命力に満ちている。

なかでも「最奥に棲む」は強烈なインパクトと余韻を残す。