★★★★★
感情が揺さぶられ続けた。
「殺人事件の加害者家族と被害者遺族、一つ選べと言われたら、あなたはどちらになりたいですか?」
この問いから、両者の苦悩を描いた物語だと思い読み始めた。
しかし本作は、それだけに留まらない。
加害者の息子が企てた被害者遺族の誘拐と爆破計画。
歪んだ感情が生んだ復讐劇かと思いきや、物語は二転三転する。
執拗なマスコミ、隠蔽体質の警察、SNSでのバッシング。
行き場のない怒りが押し寄せ、胸が苦しくなった。
そして辿り着いた真相は想像をはるかに超えていた。
社会が抱える歪みを鋭く抉り出す社会派ミステリー。





