★★★

 

「例の支店」
「ルレの風に吹かれて」
「哲学的ゾンビの殺人」
「この閉塞感漂う世界で起きた」
「イップスの殺し屋」
「撮影現場」
「リヨンとリヲン」
「カガヤワタルの恋人」
8話収録の短編集。

長江さんと言えばどんでん返し。
脳内で描いた予想はことごとく覆され反転に次ぐ反転。

どの短編も刺激的で面白かったが、特に印象に残ったのは『この閉塞感漂う世界で起きた』。

自らの境遇を嘆き、盗み目的で豪邸に忍び込んだ男。
老夫婦に見つかってしまうが、その後思いも寄らぬ展開が待ち受ける。

世の中捨てたもんじゃないと感じたのも束の間、地獄へ一直線。