【授業内容】

 ・講師の経歴について

 ・会社紹介

  制作会社の部門紹介やイメージ

  第1制作部(ドラマ)、第2制作部(バラエティ、ドキュメンタリー)

 ・ワークショップ(①制作編②技術編)

  入社5年目のディレクター職(カメラマン)等の事前設定で、番組制作の企画書用のメモを作成し、発表

 

【授業感想】

 今回の講義を通じて、テレビ番組制作の奥深さと、その現場で求められる多面的な能力について考えさせられた。特に印象的だったのは、「番組をつくる」という行為が、情報収集力・柔軟な発想力・チームマネジメント・時間管理といった多様なスキルの結集で成り立っているという点である。現場で活躍するディレクターが、日々どのようにして「視聴者の目線」と「制作側の視点」とを往復しながら番組を形にしていくのか。そのプロセスを疑似体験するワークショップは、想像以上に困難でありながらも刺激に満ちていた。

 また、講師の方が話されていた「街の変化に気づくこと」「高校生の会話からヒントを得ること」など、日常生活の中でアンテナを張り巡らせる姿勢は、メディアに携わる者にとって重要な「感受性」の鍛錬であると気づかされた。番組制作とは、社会の空気を言語化し、映像として再構成する行為であり、それには日々の観察と内省が不可欠である。これは一種の文化的リテラシーを育む営みであり、ただの「仕事」ではなく、自己表現の手段でもあると感じた。

 さらに、講義後に多くの受講者が積極的に質問していた光景を見て、自分自身もこの半年間、仲間と共に高め合う環境の中で成長していきたいという思いが強くなった。同じ志を持つ者が集い、それぞれが番組に込める想いや視点を共有することが、より良いコンテンツづくりの原動力となるだろう。今回の体験は、制作という営みに対する自分の姿勢を見直し、プロフェッショナルとしての「意識の芽生え」を感じさせる貴重な機会となった。