【授業内容】
・講師の方への自己紹介
・編集プロダクションについてのお話
・講師の方の現在のお仕事、一日のスケジュールなどのお話
・マンガ雑誌に掲載される想定で、好きなマンガの一枚広告を作成するワーク、講評
・講師の方の就職活動についてのお話
【授業感想】
編集プロダクションという形の会社があることを今回の講義で初めて知りました。編集プロダクションの社員は各出版社に出向し、その出版社のマンガの編集者として働きます。編プロに自分のデスクはなく、毎日出向先の出版社に勤務する形です。伺った中で特に興味深かったのは、講師の方が所属していらっしゃる編集プロダクションでは、自社でも依頼を受けて多くのマンガを作っているということです。実写化もされた有名な女性向けマンガ、スポーツ系の青年マンガ、自治体の依頼を受けて制作する都道府県のPRマンガなど幅広いジャンルの依頼を受け、制作していることに驚きました。昨今の雑誌不況の影響を受け、雑誌をメインに出版してきた出版社が、より売り上げの見込めるマンガに参入するため、編集プロダクションに委託することが増えていると言います。マンガ配信サイトとの共同制作など、時代に合わせた売れるマンガをたくさん制作していることが分かりました。また出版社と比べて良いところとして、部署異動がないことを挙げられていました。出版社に入っても希望の部署で仕事ができるとは限らない一方で、編集プロダクションでは確実にマンガ編集に携わることができ、また多くのコース生が興味を持っている作品の実写化、アニメ化などにも参加できます。編集プロダクションについて今回の講義で知ることができ、マンガ編集に強い熱意があるコース生の就職活動の幅が広がったのではないかと思います。
講義の後半では、マンガ雑誌に掲載される想定で、各々が好きなマンガを宣伝するための一枚広告を制作するワークを行いました。1時間という時間制限の中で、真っ白なページから、構成を考えて1枚の広告ページに仕上げるのはとても難しく、悩みながらの作業となりました。マンガの中の絵以外に新たに広告用に絵をかいてもらうのはコストがかかる、かといってただ表紙の絵をそのまま広告に使うのでは芸がないというジレンマを抱えながら構成を練らなければならないのが特に悩みどころでした。講評の時間では各自がどのような意図で制作したのかを広告と共に発表し、二人の講師の方々からそれぞれ評価をいただきました。一つとして同じ構成がなく、絵が上手な人、デジタルでのポスター制作が上手な人などそれぞれの得意分野を生かしたバリエーションのある一枚広告を制作していて、他のコース生の作品から学びを得ました。特に印象に残ったのは構成が斬新であったり、一言で見る人を引き付けられるようなキャッチコピーをつけていたりするものでした。以前の講義でキャッチコピーのつけ方を学んだため、一言でどんな内容なのか、どんな点が注目すべきポイントなのかがわかるキャッチコピーが多く、これまでの講義で学んだことも生かすことができたワークでした。自分の好きな作品を紹介する機会は就職活動を行う中でたくさんあると思います。作品の魅力を特定のターゲットに端的に伝える練習としても今回のワークはとても勉強になりました。