<授業内容
 まず、出版社での編集者の仕事についてプロジェクターでパワーポイントを使いながら講義していただきました。
 講師が編集長を務める雑誌やこれまで担当された書籍、一般的なファッション雑誌が出来上がるまで、どのような人がどのような役割をはたして、どのくらいの期間で完成させるのか、専門用語も交えながらのお話でした。

 編集者にとって重要なことは一にも二にも企画であるということをおっしゃっていて、流行を知った上での企画を提案したり、読者層や書店に本が置かれる場所をイメージして企画を考えたりすることをして、かつ、何かおもしろいことをしようと常に思っていることが大切なことであると教えていただきました。また、編集者は文字をどれだけ自由自在に操ることが出来るかが腕の見せ所だともおっしゃっていて、限られたスペースの中で、限られた文字数の中でいかに読者に伝えることが出来るか常に考えていらっしゃることを知りました。

 その後、課題として出されていた、コース生1人1人が考える書籍と雑誌についてプレゼンを行いました。書籍の分野では、推理小説や写真集・ヒストリー本・参考書などさまざまな種類が発表され、それぞれ考えてきたコンセプトやターゲット層、帯に載せるキャッチコピー、イメージ図などもプレゼンしました。雑誌の分野では、ファッション誌や情報誌・スポーツ紙などが発表され、書籍と同様にターゲット層などを発表するほか、紙雑誌なのか電子雑誌なのかも含めてプレゼンしました。全員のプレゼン後、OB講師からは、たとえ売れると出版社の方が思うような企画案でも、自分自身がやらなくても出来ると思われる企画や自分と関係のない内容の企画案は説得力に欠けるというアドバイスをいただきました。

 もう一人のOG講師からは、ターゲット層を10代後半~20代と言っても、その中でもどんな人なのかもっと明確でないと難しいというアドバイスをいただきました。

<授業内容の良かった点
 出版社での実際の仕事について今まで以上に踏み込んだお話を伺うことが出来たことで、仕事内容をより具体的にイメージすることに近づきました。OB講師がこれまで経験されてきた編集のエピソードや、その時に作られた作品を佐野様が持ってきてくださっていて、手に取ってみることでより理解を深められました。