9月21日(日) 梅若能楽学院会館
ショートレクチャー 山中が晶
舞囃子『紅葉狩』 角田勝美
笛:一噌隆晴 小鼓:曽和伊喜夫 大鼓:亀井洋佑
地頭:富田雅子
舞囃子『葛城』-大和舞 山村庸子
笛小鼓大鼓は前同 太鼓:大川典良
(休憩)
能『胡蝶』
シテ(都女 胡蝶の精)梅若景英 ワキ(旅僧)則久英志
アイ(都一条辺の者)山本凛太郎
笛:一噌隆晴 小鼓:曽和伊喜夫 大鼓:亀井洋祐 太鼓:今春惣右衛門
地頭:梅若紀彰
狂言『附子』(大藏流 山本東次郎家)
シテ(太郎冠者)山本泰太郎 アド(主)山本則重 アド(次郎冠者)山本則秀
(休憩)
能『天鼓』・盤渉
シテ(王伯 天鼓の霊)川口晃平 ワキ(勅使)野口琢弘
アイ(勅使の下人)山本則孝
笛:栗林祐輔 小鼓:鳥山直也 大鼓:柿原孝則 太鼓:大川典良
地頭:松山隆雄
結構な客数。景英君のシテだからかな。良いことだ。
ショートレクチャーの山中が晶さん、おしゃべりがなかなかお得意の様子。二日前の申し合わせの様子も。景英はまだ能楽師としては初心者だしこれからの成長も観て下さいと。
川口晃平さんは、先輩からのダメ出しが多かったけど、この2日間でどれだけ修正したかと、割とエクスキューズなことを話す。
舞囃子。『紅葉狩り』の角田さんは、お社中からの能楽師らしい。確かにお稽古して来られた方の形の様。内弟子はせずにということか。
『胡蝶』の景英君。良かったと思います。一生懸命さが出る。謡も間違えない。舞もキチンと。おそらく紀彰先生の形通り。
声が良いのは天性だろう。血か。
実は前回の『胡蝶』は、女流のベテランだったのだけど、詞章の間違いが多く、後見から大声で付けられていて、とても残念だったのです。それが解消された。
それくらいに、しっかりと出来ていた。
休憩時間にロビーに出てきて、懇談する様子も、晴れやかで、楽しそう、嬉しそうだった。自分でも、やった、できたと思えたのでしょうね。
これからもプレッシャーがかかることが多いと思うけど、今回の『胡蝶』の時のように、純粋に励み、楽しみつつ成長していって頂きたい。
応援団です。
思わず、おめでとうございます、などと声をかけてしまった。誰ともわからない白髪爺でしたよね。
景英君も大丈夫です。梅若会も大丈夫です。
山本東次郎家の狂言はホントに安心して拝見できる。東次郎先生は、きっと楽屋で観ておられことでしょうね。
能『天鼓』も良かったです。
川口さんは、声も身体も大きいのだけど、前場の老人王伯もキチンと老人になっていました。
お稽古で謡もやったし、仲間が仕舞いも習った。
そのお稽古を観ているから、紀彰先生のご注意点も良くわかる。自分のお稽古仕舞だけでなく、仲間の仕舞お稽古も毎回観ているから、注意すべき形も良くわかる。今回もああ、替えの形だったな、なんて。
やはり梅若の定式能は、できるだけ行きましょう。
来月の定式は、紀彰先生シテでの『小督』、再来月は別会で、紀彰先生シテでの『三輪』。どちらも見逃せませんよ。