安倍さんは今日の党大会で申し上げた。
ではTPPに参加して、農業を守れると思いますか?そんなことは無理です。交渉して、ダメなら脱退。それが出来るならいい。
まあ本当はかっこ悪いですけどね。
TPPに参加するということは、とてもリスクが大きいんです。そして日本がアメリカに乗っ取られるかもしれないんです!!(とか言う人がいますが、それは無いと思う)
TPPの問題点を説明していきましょう。
1、農業
(1)内閣府もこの前説明しましたが、農業においては、野菜などすべてのものの関税が撤廃されると、国内生産額が3兆円下がると言われています。国内生産額がこんなに下がれば、農業をしている高齢者の仕事は無くなり、大変な事になりそうですね。
(2)また、食品の安全基準がTPP参加国と同じになるという問題があります。今まで日本の食品についての規制がすごく高かったため、安全な食べ物を普通に食べてくることができました。安全基準が海外と同じになると、今までは日本に輸入されなかったような、食品の安全性の低いものも日本に輸入されるようになります。健康食品を食べているつもりが、実は体に悪かった!なんてこともあるかもしれないですね。
(良い点)でも、逆に言うと、すこし体に悪くても、それらの食品は安いですから、安く食事を済ませることが可能になるという点から見ると、イイカモしれませんね。マックも牛丼屋も安くなるかも!
2、医療
日本には世界に誇る素晴らしい医療制度‘国民皆保険’というのをご存じですか??(今日まで知らなかった!!)これは、日本国民に医療を平等に受けることが出来る制度です。(らしいです)TPPに参加すると、今まで非営利的にしか病院を作ることが出来なかったのが、営利目的の病院が日本でもできてしまいます。アメリカの大手営利病院に奪われること間違い無し。
(良い点)でも、営利的病院が出来れば、どうすれば、多くのお客さんが我々の病院に来てくれるのか?などをもっと考えだし、競争することで、薬の研究のスピードが速くなったり、医者のレベルが上がったり、医大が増えたりするので良いことかもしれないです。しかし、すでに出来上がっているアメリカ大手が日本に進出してきたら、負けるに決まっています。経験が違いますから。
(良い点その2)資金調達が、株式投資によって出来るようになると、設備投資が簡単に出来るようになりますね!(お、(株)省吾病院センターでも作ろうかな)
3、投資
(1)投資の自由化によって、外国人が保有できた株式の比率に制限があったのに、それが無くなるため、アメリカや、その他TPP加盟国に我々の企業を乗っ取られる可能性がある。テレビ局とか、NTTとか、JRとか、、ね。
(2)(ISD条項) 外国の投資家が日本に投資して、日本がその後何らかの規制を掛けると、外国人投資家が日本を訴える事が出来るという怖~いことが出来てしまうんです。実際にカナダはそれによりアメリカの企業から訴えられて、負けてます。訴訟王国のアメリカには勝てっこないです。
4、海外の資源など
海外からの資源(天然ガス、石炭、鉄鉱石、ガソリン等)は関税撤廃により安くなりますが、円安ですから、プラマイゼロというよりはちょっとマイナスくらいでしょうか。
それでも安倍氏がなぜ加盟しようとしているのか?
それは工業製品がボロボロに儲かるからでしょう。関税、そして円高によって苦しい思いをしてきた日本の海外産業。それが、金融緩和によって円安になり、さらに関税がなくなれば自動車産業や、カメラ産業などからするととても嬉しくて涙が出そうなことでしょうね。
それにより、GDPは数兆円上がるかもしれない(数兆円というのは、10年間での合計らしいですね)
しかし、GDPが上がり、(つまり各会社の業績が上がって)給料が上がるのはどこの誰ですか?
これらによって一番儲けるのは投資家でしょう。日本の金持ちの高齢者の投資家が儲けます。高齢者は、お金を使いません。保険に使います。それもお金の回らない保険。つまり消費してくれないんです。
次に儲けるのは、大手企業の従業員。儲けるというか、普段より給料が上がります。でも、消費はしないはずです。預金するでしょう。だってこれから何が起こるか分からないから。皆貯金。つまり消費しません。消費しないという事は、インフレにはなりません。インフレにならないのであれば結局国内で頑張っている企業は儲かりません。国内で頑張っている企業の業績が悪いと、商品の値下げをまた行います。はい。デフレ。そうするとGDPは下がる。
まあこれは最悪の場合ですから、内需が縮小しても外でその分稼ぐというのもありかもしれないですね。国民が「これから日本はインフレになるから、消費をしよう!」といって、テレビやら冷蔵庫やら土地やらを買ってくれれば、それは回復するかもしれないですよね。それが内閣府が説明した3.2兆円GDPが増えるということなのでしょう。
世界に手を出す企業の業績が良くなったところで日本の経済は良くなりません。日本の半分以上の中小企業は国内で頑張っていることを理解してほしいですね。
工業製品だけでダメージをくらい、医療、農業、保険も崩壊して、それによりダメになった企業を外国投資会社が買収。それにより日本の会社がどんどん奪われていくことも考えられます。
TPPに入らないと、アジアで出遅れる!なんて言いますが、アジアで経済大国の中国と韓国も加盟していませんから、出遅れるなんてことはありません。アメリカと組むだけで日本の多くの産業は崩壊します。まずは内需を規制緩和などで強くしてから、FTAなどで、二国間の協定を組んでみてはどうでしょうか。
では~
