目黒にある五百羅漢寺で開催された、「寺ヨガと精進パスタの会」というイベントに行ってきました。ヨガで汗をかいてから精進パスタを食べるという素敵なイベントです。早速申し込むも、ヨガは予約で満席。かろうじて精進パスタに席を確保することができました。
お品書きは、サラダ(刺身こんにゃくや鯨豆腐など)、精進パスタ(アボカドやナス、車麩揚げなど)、甘味(焼き南京、粒あんなど)。鯨豆腐と言っても鯨肉を使っているわけではなく、白と黒の二層で作ったゴマ豆腐で濃厚な味わい。パスタは、豆乳製品とアボカドで作ったソースで、すごくクリーミーな冷製パスタ。車麩揚げでコクを出していています。甘味もさっぱりとしていました。料理長さんは和食専門とのことで、今回、イタリアンに初めて挑戦したそうです。全部美味しかったですが、特にパスタの完成度は高かったです。
お食事の間、お隣に座ったお坊さんから五百羅漢寺についてお話を聞きました。
こちらのお寺の羅漢像は、元禄時代に松雲元慶禅師という方が、十数年をかけて作ったものです。完成してから約300年が経ち、制作当初は500体あったものが、現存するのは305体とのこと。200体減となったのは、明治の廃仏毀釈の影響なそうです。お寺関係の取材をしていると、よく「廃仏毀釈の影響で…」と聞きますが、当時の政府のとんでもない政策で、貴重な文化財がたくさん失われてしまったんだなと改めて思いました。
羅漢像は、お釈迦様の弟子をモデルにしたもので、修行を重ねて聖者になった人々です。だから、みなさん表情もとても人間らしくて豊かです。写真のない江戸時代などは、亡くなった身内の面影を探しに五百羅漢寺を訪れ、似た像を探すということがあったそうです。羅漢像は全国にいっぱいありますが、その多くが石像で、こちらのお寺のように木像のものは稀です。現在、1年に5体ずつ修復工事をしており、年間300万円ほどお寺の負担が発生するそうで、拝観料の300円はその費用にあてているそうです。
そういえば、五百羅漢寺の紋は、葵の御紋なんですよ。これは、お寺を立てたり羅漢像を作る時に徳川家から援助があったことによるそうです。
五百羅漢寺には、以前、本堂で開催されたイベントでうかがった折に、ご本尊の両側にずらりと並んだ羅漢像が圧巻でかなり驚いた覚えがあります。どの像も表情が豊かで、夜中にみんなでおしゃべりしているんじゃないかと想像してみたりして…。また見学に行きたいな~と思っていましたので、今日、食事の後に見学できてよかったです。
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