スクリプトのリンク先 http://old.japan-debate-association.org/script/sc12sp.html
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マ)最後に、質疑内容の3番目について整理します。
③解決性1点目
→解決性1点目の証拠資料の内容について確認しています。
解決性1点目のロジックは、
プラン導入により消費税5%↑(消費税率10%)
↓
10兆円増収
↓
その増収分を使って、
毎年10兆円不足している社会保障費を国債で補てんしているけど、もう限界だよ問題(=内因性)
を解決
というものでした。
このロジックを切るために、否定側は次のような整理をしているように見えます。
①消費税率が5%増加しても、税収は比例して増えない
→解決性1点目の資料の算定方法を確認(質疑)
②入ってきた税収を使って、内因性を解決
→入ってきたお金は十分に使われない(反駁)
統合すると、
否定側は、質疑で、解決性1点目、2点目を切る準備をしていることがよくわかりました。
タ) 確かに、否定側が肯定側立論に対して、
キモはどこか(=どこを切ればメリットが発生しないか等)という視点から、
議論を検討していることがわかる。
①(プラン後の税収の算定方法)については、その後の議論で触れていないところを見ると、
反駁の優先順位が高くない議論だ、と判断したんだと思う。
もしかしたら、反駁するための証拠資料が見つからなかったのかもしれない。
消費税増税により、かえって歳入が減じる、という資料を見つけるのは大変そうだし。
消費税が上がればある程度税収が増えると考えるのが通常なので、
それに反駁を加えるためには証拠資料付きで反駁しないと、
ジャッジを説得することは、なかなか難しいだろうからね、
ロジックを切る反駁をしたとしても、その反駁を裏付ける証拠資料がないと、
有効な反駁として成立しない、というのは競技ディベートの面白いところだよね。
さて、次は、否定側第一立論について整理していこうか。
(第6話に続く)