空想的野球劇場 -13ページ目

空想的野球劇場

読んだ野球マンガの感想など書いていきたいと思います。

女性が野球をするというのは、野球漫画の世界ではひとつのジャンルというくらい定番といえば定番です。
その中でも、男性に混ざってプレーするものと女子だけの野球チームでプレーするものにおおまかに分かれると思います。
本作品はその中でも、女子だけの野球チームで男子のチームに挑戦するというものになります。

2巻まででは、まだチームを作っただけで試合までは至っていません。
まだ登場人物のキャラ紹介の段階でしょうか。
ただ、背表紙を見ますと、

時代が変革を迎えた
大正時代においても
女性の地位はそう大きく
変わっていない頃
東邦星華女学院に通う
九人の女学生たちが
男子学生たちに
野球で挑む!!・・・・・・はず・・・・・


とあります。
果たして本当に試合をしてくれるんでしょうか?
不安になってきますね。

余談ですが、本作品は、2009年夏のTVアニメ化が決定しているそうです。
放送はTBS・BS-TBSになるようです。

詳しくは公式サイトまで。

大正野球娘。←文字をクリック
平置きしてあった場所と表紙を見て、BL系だとは分かっていたんですが、
野球のユニフォームを着ていますし、
裏書を読んでも野球漫画であることは間違いなさそうでしたので手に取ってみました。

読んでみますと、BL系だと構えていたからかもしれませんが、意外と普通に読めましたね。
ゴツゴツした男同士ではなく、主人公でキャッチャーの絢斗(あやと)は絵もちょっとボーイッシュな女の子のようですし、いわゆるエロシーンもそれほどどぎつくありませんでしたね。
覚悟ができていたからでしょうけど。

さて内容ですが、ちょっと考えさせられることがありました。
野球選手が野球をするモチベーションについて。
単純に野球が好きだとか、プロになって金を儲けるためとか、女性にもてたいとか、
実際はどうかわかりませんが、漫画の世界でもいろいろあったと思います。
それが、この作品のメインキャラである、天才ピッチャー・剣士郎にとっては、

「アヤちゃん(絢斗のこと)がやっているから」

という単純明快かつ一般的には理解不能なものなんです。

まあ、こんなモチベーションがあってもいいのかもしれませんけどね。
実際、そんなモチベーションで野球をしている選手もいるかもしれませんし。

最後になりますが、帯の部分に、
「DOUBLE CALLワールドともちょっとつながってます」
とあります。
調べてみると、DOUBLE CALLとは、緋色れーいちさんの野球BL系漫画のようです。
こちらのほうも機会がありましたら読んでみたいと思います。
夏の大会5回戦の美丞大狭山高校戦。
1回表に3点を先制された西浦高校の1回裏の攻撃から、
5回表の美丞大狭山高校の攻撃中までが収録されています。

今回も選手や監督、観衆の心理描写が多くて、心理戦としての野球が楽しめます。
また、今巻では、美丞大狭山高校のコーチ・仲沢呂佳による情報戦も試合の鍵になっています。
高校野球も今や情報戦の部分が大きくなってきているので、リアリティーのあるものといえるかもしれませんね。

この作品は対戦相手も丁寧に描いているのが特徴のひとつですが、
(実際、今巻の表紙は美丞大狭山高校の選手たちでした)
その中でも気になるのは、捕手・倉田とコーチ・呂佳の関係でしょうか。
前巻で、呂佳は倉田にこんなことを言ってました。

「捕手としても打者としても直正のほうが上なんだよな」
「オレのいうとおりに動けるなら、お前を推してやるよ?」
(ちなみに直正とは、元正捕手で現5番右翼手の宮田直正のことです。)

これがなんのことなのかまだ分からないんですよね。
試合中、倉田が呂佳のことをさかんに気にしていて、それに気付いた桐青高校の河合和己がが不審に思っていたんですが。
これは後に分かると思いますので、次巻を楽しみにしたいと思います。
(桐青高校とは、西浦に2回戦で敗れた強豪校で、和己は5番捕手で主将でした。)

最後に、どうでもいいけど何か気になることをひとつ。
毎巻、巻末におまけのコーナーがあって、そこで野球にあまり詳しくない人用の野球の解説をされているんです。
そして今巻は投手についてでした。
その最初にワインドアップとセットポジションの解説がイラスト入りでされているんですが、ワインドアップのイラストがノーワインドアップなんですよね。
主人公の三橋がノーワインドアップで投げているのでしょうがないんでしょうが、ここは、『おおきく振りかぶって』というタイトルなんですから、しっかり振りかぶったイラストにしたほうが良かったんじゃないかと思いました。
まあ、間違ってるわけでもなんでもないんで、どうでもいいっちゃどうでもいいんですけどね。
チィ寮母と書いてチィママと読みます。
「BE・LOVE」に掲載されていましたので、女性向けの作品です。

東京でキャバクラ嬢として働いていたユウヤは、母親が病気で倒れたことによって、大嫌いな父親が監督をする野球部の臨時寮母をすることになってしまいます。

その後は、ドタバタあり恋愛あり、ユウヤやエース水沢の親子関係ありで、一気に読めます。
野球の描写は女性向きの作品ですので、正直いまひとつですが、ストーリーとしては、普段あまり読まないタイプの作品だということもあって、新鮮でいいです。

それにしても、田舎の高校のエースで名前が水沢。
偶然かもしれませんが、ひょっとしたら、金足農業のエース・水沢がモデルなんでしょうか?
1984年にKKコンビのPL学園をあと一歩まで追い詰めたチームのエースです。
考えすぎでしょうかね。
『MAJOR』関連の書籍になります。
吾郎の156の金言から『MAJOR』のストーリーをなぞれる構成になっています。

幼少時代、三船リトル時代、三船東中時代、海堂高校時代、聖秀高校時代、マイナー時代、日本代表時代、メジャー時代の8部に、吾郎以外のキャラクターの人物語録が10本収録されています。

今日一日で一気読みしたわけですが、『MAJOR』の名場面が思い出されて、涙また涙でした。
1巻からずっと発売するとすぐに買い続けて、最新刊で72巻。
1巻の初版は1995年の2月15日ですから年数にすると14年。
1巻から通して読み返したことは何回あったか数え切れません。

そんな『MAJOR』ですから、吾郎の言葉から前後のストーリーが思い出されて、どうしても涙が出てきてしまうんです。

ただ、そんな中、人物語録の中に自分の大好きな2つの言葉が入っていませんでした。
まあ、これだけ長い作品で10本ですから止むを得ないんですが・・・。
自分の好きな2つの言葉とは、まずひとつ目は、

吾郎の三船ドルフィンズ時代、自分の父親・本田茂治が横浜リトルにかつて在籍していたことを知った吾郎は、仲間たちを裏切ってでも横浜リトルに入団してしまおうとします。
それを打ち明けた義母・桃子にも心配をかけ、桃子は血を吐いて倒れてしまいます。
その際、後に義父になる茂野英毅が吾郎に語りかけた言葉がいいんです。

「なあ吾郎・・・・・」
「おまえ、生きてる人間と死んだ人間のどっちが大事なんだ?」
「どんなにオヤジの影を追っかけても、もうあいつは戻ってこないんだぜ?」
「今おまえを愛してくれてるかーさんや友達を悲しませてまで・・・死んだ人間の人生をなぞることの方が、そんなにおまえは大事なのか?」
「・・・・まあいい。でもあんまりかーさんに心配かけるなよ。」
「胃に穴があくほど、かーさんはおまえのこと心配してんだからな。」


これを熱く怒鳴りつけずに、静かに淡々と語りかけるところがいいんですよね。
このあたりの茂野はホントにかっこいいんです。

それからもうひとつは、ベタになるかもしれませんが、聖秀vs海堂での延長12回裏の守りで、聖秀ナインが吾郎に感謝していると言った後のキャッチャー田代の言葉です。

「悔いのない一球を投げ込んでこい!」
「たとえこれがラストボールになったとしても、俺達は今日のおまえの百八十四球を一生忘れねえ!!」


これは試合を、もしくは大会を通して読まないと感動は伝わりきらないかもしれませんね。
ということは、語録にする場合は難しい言葉になるわけですね。
編集に携わった方たちってやっぱり凄いんですね。