小林三郎氏は、元ホンダの伝説の技術者です。
今や、自動車の安全のために無くてはならない「エアーバック」を
最初に開発したのは、誰あろう小林三郎氏なのです。
ホンダの経営企画室長も務められ、ホンダの企業文化、
本田宗一郎氏の教えを語らせたら右に出る者はいません。
企業理念や組織文化のジャンルを仕事にしていますが、とてもいい
勉強になりました。
その内容以前のこととして、ボクもかなりエネルギーのある方だと
思っていたんですが、小林さんにはかないません。完敗です。
響き渡る声。
お茶目で引き込まれる笑顔。
素晴らしいリアクション。
世界一コミュニケーション力の高い技術者間違いなしです。
・社員を大切にするということは、考える時間を与える、ということ。
・人間の能力は無限であり、最後の2分まで諦めなければ絶対何か
が生まれる。
・従業員が皆でお客様のことを考え、喜んでもらうことに夢中になる。
そして自分たちも喜ぶ。
それが結果として利益につながる。
・企業理念を大切にするためには、仕組みに頼ってはいけない。
社長がしょっちゅう熱く語る以上の方法はない。
・社員のやる気に最も重要なことは、トップが現場に行き肩を叩いて
激励することだ。
トップが机上の何かやっているような会社はダメだ。
・社長が忙しければ、専務が行って肩を叩け。
専務が忙しければ「肩を叩いて激励担当重役」を作れ。
・その仕事の究極の目的はなんだ・と問いかけることは、何よりも重要。
・「目的」と「手段」を皆混同している。
それでは人生を大きく無駄にしてしまう。
・企業理念というものは丸暗記しても何の意味もない。
一人ひとりがとことん考え抜くことが重要だ。
・技術は手段であり、新価値創造こそが目的だ。
・20年後の社会の新しい価値は何だ?と聞いて答えられる人がいない。
嘆かわしいことだ。
・高質な原体験からしか、人生観が変わるような気づきは得られない。
いやはや、出るは出るは、キーワードがてんこ盛りの対談になりました。
充実の1時間15分でした。