最近は業種が限られているようですが、「中途採用」を
している企業は多くあると思います。
一方で、労使における民事訴訟も増えてきています。
(東京地裁公開資料より)
どんな、訴訟なのか。
いわゆる「不当解雇」や「賃金未払い」、及び従業員に
対する「不利益の強要」というものだそうです。
そもそも中途採用とは、どういう位置づけでしょうか?
①欠員補充
②増員補充
③新規事業要員
などがメインでしょう。
しかし、全ての採用ニーズに共通している企業サイドの
”要件”は【即戦力】ですよね。
もちろん、新卒採用ではないので育てる余裕なんかない、
という意識もあるでしょうしね。
では、①は純粋な採用ニーズとして、②③はどうでしょう。
(増員補充)
この言葉も一見すると聞こえがいいですが、背景には
社内で人材が育っていない、もしくはマネジメントの育成
能力に問題がある。
社員離脱が多い。
などが容易に想像できます。
(新規事業要員)
これは、求職者にとっては魔法の言葉ですね。
新しい事業を自分で立ち上げられる!なんて、大きな夢
を抱きますね。
でも、冷静に考えると社内で抜擢できる人材がいない、②
に関連しますが、育てられる環境にない。
第一、企業の今後を左右する”新規事業”の立上げを社外
から採るのって・・・。
新規事業カテゴリを経験した即戦力を採用しよう!という
ことなのでしょうが、そのカテゴリを経験した優秀な即戦力
は転職しませんね。
(会社が倒産したとかなら別ですが)
最近思うんですが、本当に「新規事業」をゼロから立上げ
てきた人なんか、そう世の中にはいないはずなんです。
会社が用意した資本(お金)と環境(オフィス・インフラ)を
利用して”売上”をゼロから稼いできた人はいますが、
事業環境をゼロベースで検証・分析して、資金計画および
事業計画の中長期をたて、それを実行し、検証・改善を
繰り返す中で事業を軌道に乗せてきました!
なんて人は”引く手数多”でしょう。
軽く1千万を超える年俸を取れるのでは?と思います。
そういう仕事をして実績を出している人は、その会社で
役員や事業を分離独立させた代表取締役として事業を
牽引しているか、他社から数千万円のオファーがきて
引き抜きにあうでしょう。
「経歴書」に<新規事業立上げ実績多数あり>なんて
書いているのを見ると、心の中で・・・
(うそつけ。立上げじゃなくフォローメンバーだろう・・・)
と思ってしまいます。
こういう、本質的な「事業」を知らずに人材会社の小僧・小娘
たちが”優秀な人材です!”なんて言ってくると、私は思わず
「○○さん、この人と一緒に仕事をしてたの??
してないなら、上っ面な経歴書で踊らされないほうがいいよ」
と言ってしまいます。
最終的な採用判断は会社であり、経営者でなのですから
他人の意見を鵜呑みにしたり、任せたりしてはいけないのです。
本題がずれましたが、採用する企業側も「本質」を見抜かず
に採用活動をすると、「自社の利益」だけを追求し、「自社の
短所」を見ぬ振りして最終的に立場の弱い「従業員」の将来
を滅茶苦茶にするような判断を平気で行い、結果的に採用
コストを大幅に上回る”訴訟”へと発展していくことを肝に命じ
なくてはいけないのです。
ちょっと毒づいたコメントでした・・・^^;