今年の1月の完全失業者は、277万人。
これが5月に347万人ということなので、半年も経たないうちに
70万人が失業したことになります。
平成20年はずっと260-270万人台で推移していたので、今年
になっての雇用情勢の悪化はかなり急であることが分かります。
しかし、過去の数字を見てみると、平成13-15年にかけて、
3430-350万人という現在に近い数の失業者数が記録されています。
失業率も5%前半で今とそう変わらない数値です。
でもその頃、今のように職安に大行列ができたりするような雇用不安
が広がったかというと、そうでもありませんでした。
失業率5.2%、失業者数347万人というのは、ほんとな・・・が正直な
感覚です。
ちょっと1日働いたから失業者にカウントされてない人、日雇いなど
時労働でつなぎながら職探しをしている人、働きたいけれど厳しい
ので就職活動をやめてしまった人など、お国のルールでは失業者に
カウントされないが実質失業している人が、当時に比べると目茶苦茶
に増えていて、この人たちをカウントするとひょっとしたら倍近くまで
跳ね上がってもオカシクないのではないかと。
有効求人倍率0.46倍というのも、まったく実感に合いません。
0.46倍ということは、2人に1人は職があるということですが、現場では、
ちょっと広告を出せば山のように書類が送られてくるので選考が大変、
という声が多くの会社から上がっており、何十倍という競争率だって
珍しくないのです。
役人による水増し、例えば、充足した求人をまだあることにしている、
若干名を5名くらいにカウントしている、とかやっているんじゃないか・・・
いや、妙な勘ぐりはやめておきましょう・・・。
いずれにせよ”本当の”失業率というのは役人が介在する限り表には
でないものなのかもしれません。