役員・社員の7割がおじいさんやおやじさんの代から勤めている人で
占められている会社があったら、どうなるだろうでしょうか。
良い点は、取引先との良好な関係が継続する可能性が高くなること。
新規開拓に必死にならなくても、おじいさんやおやじさんのおかげで、
切れることなく長くお付き合いをしてくださるお客様が沢山できるのでは
ないかと思います。
また、企業理念だ行動規範だと言わなくても、それこそDNAがしっかり
と受け継がれ、組織としての秩序や統率がしっかりととれた状態になる
可能性も高くなるでしょう。
家族が会社をよく理解しているので、陰で社員を支える力も大きくなると
思います。ざっくり言うと、一体感があるのがその良さ。
良くない点は、まず変わりにくいこと。
現場を離れて長い人達も、身内ばかりなので口出ししやすいし、口出し
された方も身内や元上司に言われると無碍にもしにくい。
結果として、その時の現場感覚に合わせた必要な変化が起こしにくく
なります。
受け継がれた同じような視点でモノを見る習慣が、さらに環境変化への
対応力を削ぐ可能性もあります。
また、社外との長い取引関係が甘えや癒着を生みやすくするでしょう。
社内における独特の一体感も、外から見れば入っていきにくい既得権の
塊のようかもしれません。
議員の世襲が議論となっていますが、自民党とは大体こうなってしまった
組織であって、国の経営を任せられる状態でないのは明らかに思えます。
選挙目当てで何をやろうが、こういう組織に任せられないという視点が大切で、
組織というものはそんなに急に変わるものではありません。