彼は30歳で、消費者向け口コミマーケティングの企業で
取締役をしていた。
9月から毎朝8時~ 新規事業に関する企画会議を
実施しているのですが、前職の経験を活かしてもらおうと
彼にも参加してもらい議論を白熱させる予定でした。
しかし。
力みすぎなのか、ビジネスへの観点が違うのか、朝早く
時間を割いているにも関わらずピンボケや議事録の様な
資料に役員一同は毎日説教。
彼は日々へこんでいったわけです。
元々、面接や適性検査などで「個人」を知ろう、というのが
ある意味間違いで、実際に同じベクトルの中で仕事を
してみないとその人の価値や力量はわからないはずです。
「期待感」を持って採用するのは当然ですが、最初の段階
で大きな温度差がでると大概の場合短い期間で会社を
去っていくか、実績がでないまま「お荷物」になるのです。
どちらにしても、双方「不幸」ですね。
このままでは「まずい!」と思い、昨夜経営企画部の女性
スタッフも誘い呑みに行ったわけです。
結果的に行ってよかったです。
毎日朝から怒鳴られていた彼は萎縮し、本来の発想や
キャラクターが出ず、自信をなくし「瀕死」の状態でした。
孤独感も手伝い、まさに八方塞だったのでしょう。
仕事は決して1人でするものではなく、地位でするものでも
ない。
でも、「みんな」でするものでもないんです。
要は当事者意識を持ち、主体的にテーマを描きつつ行動
に落とし込み分析、検証、実行を繰り返し、ビジネスの
仕組みを作っていく。
この循環は「習慣」がないとできない部分もあります。
いずれにしても、「重し」の取れた彼はいい顔で帰宅の途
につきました^^
が。。。
今朝の8時の会議に彼がいない。
まずい!遅刻か!!!
ゆるさん!!
昨夜の笑顔が走馬灯のようによみがえる中、社会人として
一番やってはいけない「遅刻」、しかも呑みの次の日。
5分経過した位に走りこんできた彼。
スーツのズボンがちょっと汚れてる・・・
ヒゲ伸びてる・・・
おかしい。
どうやら彼は昨夜電車を乗り過ごし、終点の駅で一夜を
過ごしたらしいです。
しかも、カバンの類を全て紛失。
財布も時計も全て。
道路で寝ていたようですが、30にしてこれはやはり「まずい」
ですね。
怪我や事件に巻込まれた様子はなかったのでよかったですが
とんだ「オチ」がつきました (笑)