真面目なビジネス論 ~ 人事制度編 | 子育て~夜遊び~お仕事

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人事制度構築。

よく使われる言葉ですが、この本質を追求するのは非常に難しく

困難なものであることは、意外に理解されていません。



多くの企業が、何らかの方法で業績を評価しています。

競走馬のように社員を横一線に並べて競わせ、競争心で業績を

上げていこうというやり方は、うまくいく時はうまくいきますが、弊害も。

会社からのノルマがきつくて、競争も激化しているような状況の中

では、露骨に足を引っ張ることはないにしても、人よりも上に行こう、

人は自分より下でいてほしい、自分だけがいい結果を出したいという

考え方になるのも当然です。

それが行き過ぎて、プレッシャーとの戦いの日々の中にいることが

しんどくなってくると、不幸な結末が待っている場合もあります。



架空受注などの不正行為です。



さらには、元気なうちは競争原理のメリットで全体の業績もよくなりますが、

競争に嫌気がさしてくると、集団心理が生まれるのか、組織全体の業績

が低いところで安定してしまう、というようなことも起こってきます。

集団というものは、なんとも不思議なものです。

健全な競争風土というのは、もともと、とそれによる品質向上や能力向上

と全体の業績向上をめざして醸成しようとするわけですが、健全に保って

いくことが難しいということです。

経営者の「もっともっと病」が災いして、「頑張れば達成できそうな」目標で

とどめることができずに、現場からするとどう考えても手が届きそうもない目標

が「チャレンジ目標」などと称して降りてきますので、最初から戦意喪失して

いる組織もあります。



戦意喪失ということでは、単純な論理として、競争に負けた立場の者は、

どんどんやる気を失っていく傾向にあります。

目標が非現実的であればあるほど、勝つのは一部の人でほとんどの人が

負け組みになってしまうわけです。




一度負け組みに入って、自信喪失してしまうと、なかなか抜け出せずに、

それを繰り返していると「負け癖」がついてしまいます。
業績が厳しい時ほど、さらに競争風土をあおりがちになるものですが、

そんな構図からどんどん業績が悪くなるスパイラルに入る危険があります。




比べない、競わない、自分のできることをやればいい、などという平和的な

ことで経営していけるほど甘くはないと思うのですが、競争原理を適度に

やっていくことがどうしても難しいことだと思います。


オレがオレがではなく、力を合わせて共通の組織目標の達成に集中できる

仕事の仕方が理想だと思っています。

競争風土のもうひとつの弊害として、社員同士がお互いがライバルなわけ

ですから、「評価の目」で見てしまうということがあります。
評価の目というのは、いい方の評価のことではなく「欠点を探す」ということです。



チームとして力を合わせて共通目標に向かっていくためには、お互いを評価の目

で見ることを止めて、よいところを見る、その人の「できること」「強いところ」に着目

するということが必要です。


この本質的な「+」に着目し、継続・成果を出す制度。

頭で考えても簡単にはできません。

現場を知らずにできない、という人もいますが、そういう問題でもありません。



組織としてGOALを明確にもっているか、そしてそのベクトルを全員で共有して

いるのか?

ここがポイントではないかと思っています。