景気浮揚にともない、新卒の採用傾向に上昇感が顕著
になってきた。
おもに流通や小売などが大量採用に踏み切り、大学側
も各業界とのパイプつくりに必死である。
私が就職した平成4年は、「売り手市場」最後の年だった。
8月の解禁がある時代でその前後に内定拘束旅行など
があり、毎晩寿司や焼肉での接待がつづいた。
中でも大手金融機関のそれはすさまじかった。
今ではそのようなことも少なくなったであろうが、売り手
になる「有名大学」の学生はすでに結構な接待を受けている
らしい。
中でも国立大を中心に交通費やタクシー代まで支給する
企業もあるというから驚き。
このような活況を呈してくると、やはり大手企業には学歴
至上主義が出てくる。
表向きは決してそのようなことは言わないが、学生も馬鹿
ではないので自分の身の丈を感じる時期にもなる。
平成4年当時、大手証券業界の総合職新卒の初任給は
たしか175.000円だったように思う。
今ではかなり低いレベルだ。
それでもまだ実家から通勤してたので、給与を使い果たす
ことがなかった。
実にすばらしい新人君だった(笑)
アルバイトの時給も当時は650-700円程度が大半だ。
今では学生は少ないこともあり、1,000円を超える時給も
珍しくない。
これも人口構成が歪になってきた証拠かもしれない。
来月には当社にも新卒が数十名入ってくる。
学歴もそこそこの連中。
もしかしたら、ベンチャー企業ほどこのような上位校を囲う
のに必死なのかもしれない。
大手における終身雇用神話も崩壊した中ではチャンスでも
あるわけだ。
人生において非常に大切な新卒就職。
是非、慎重に決めてほしいものである。