一般に日本人ビジネスマンの中で「スカウト」というのは
本人にとっていい印象を受けている。
要は自分が優秀であるから、他社からいい条件でお誘いが
あるという背景を意味している。
今はまずないのかもしれないが、あるIT系の企業において
昔これを逆手に取った「リストラ」が問題になった。
「その」会社から依頼をうけた仲介企業が、本来の意味を
知りつつも対象者に接触し、内定をほのめかしたあとに
自社に退職願いをださせて企業が受理したあとに内定の
取消しを行う、という非情というか最低な手段で対象者を
切り捨てる、というもの。
その仲介企業が往々にして人材紹介会社という看板をもち、
対象者に接触をするのでおおきな問題になった。
当然不当解雇で地位保全の訴えがおこされたが、このような
安易な考えをもつ企業があることにも驚いた。
当然、優秀なかたにAgentから声がかかるのは今でも決して
珍しいことではなく、日常的に行われているといっても
過言ではない。
しかし、個人情報がそれだけ飛び交う中、スカウトという
一言で安易に自分の身の置き場を替えるのは用心して欲しい。
まずAgentがきちんと厚生労働省から許認可を受けた事業所
なのか、外でばかり会い、オフィスを見せないのも怪しい。
名刺にこの許認可がなければモグリの可能性が高い。
紹介事業というのが利益率が高く、比較的に容易に参入できる
制度も問題だが、Agentはハンドリングされるだけでなく、
自身でAgentを選別し、利用することも大切だと感じる。
人材ビジネスや転職斡旋が基本的にサービス業なのだから。