ある風景 | 子育て~夜遊び~お仕事

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51歳。ビジネスの裏側。
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多種多様にお届けします。


長年お世話になっているお店が年明けに20周年を機に
改装をし、リニューアルオープンをした。

入り口から雰囲気を大きく変えたそのお店に「祝花」
をとどけに出向いた日のことである。

店内は40代を中心にサラリーマンで賑わい、全席でも
30名程度が限界の店内は笑い声やカラオケを歌う賑か
な声でとどろいていた。
そのカウンター席に見慣れない30代の男性と20代の女性
が座っていた。見た感じ盛り上がるでもなく、どこか
緊張感の漂う2人だった。

ボックス席も一杯で1人で出向いたぼくはその2人の隣
に1人で座ることになった。
はじめはカウンター内にいるお店の子と話をしていたが、
となりから漂う緊張感が気になり、ちょっと様子を伺い
ながら呑んでいた。

最初は別れ話か、ケンカをしているのかと思ったが
どうやら女性は怒るというよりも、どこかドキドキした
ような紅潮した顔で男性と目を交わしていた。

男性の手には10センチ四方ほどの四角の箱が握られている。
でも、それはテーブルではなくひざの上に隠すように
握られている。

(あ、そうか。プロポーズなのか!?)

20分ほどして男性はその箱を女性に渡し、女性の顔も
それまでの表情がうそのように明るい素敵な笑顔になって
いた。

(おっ!よっかたね~、OKだったんだね)

父親のような心境になりながら微笑ましく思っていると、
店内が暗くなりマスターが子上がりの小さなステージから
マイク越しに・・・

「今宵、当店も20年の節目を迎え新たな1歩を踏み出そう
 としています。
 そして、こちらのお客様も2年のお付き合いを迎え、
 ご夫婦として新たな1歩を踏み出そうとされています。

 みなさん、あちらのお2人に盛大な拍手を!!」

(おおーーー!!! おめでとう!!!:場内大喝采)

なんともドラマのような演出だ。
こっちが関係ないのに視線を浴びているように感じられ
照れてしまう(笑)

ということは最初からマスターは2人の様子を伺い、この
瞬間を待っていたんだろう。
でも、もし駄目だったらどうするつもりだったのか・・・。

まあ、結果はOKだからいいとして。

こんなプロポーズの場に立ち会えたことをちょっと嬉しく
思えた瞬間だった。

どうか、末永くお幸せに!