鎌倉市内の幼稚園や学校、街の行事などで演奏活動をしている鎌倉吹奏楽団第32回定期演奏会 Music farm が9日、鎌倉芸術館大ホールで催され光記者がレポートしました。
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芸術館には子どもから高齢者まで1000人以上のファンが詰めかけた。
吹奏楽おなじみの「コンサートプレリュード」の高らかなフォーンセッションで幕開け。
続く「アルヴァーマー序曲」で、吹奏楽の王道を感じさせた。
キンコンカーンと鐘の音が12月の雰囲気を盛り上げてくれたメドレー「スピリットオブクリスマス」、
そして、フィリップ・スバーグの名曲「オリエント急行」は、汽笛にトレインホイッスル、列車の走行音から停車時の蒸気がプシューっと抜ける音まで見事に再現してみせた。
休憩を挟んで第二部も演奏から耳も、目も離せない。
「ファンタズミック」「ミッキーマウスマーチ」では、曲に合わせてステージ上に楽器の写真をスライド投影。初心者でも楽しめるようにという楽団の工夫が伝わってきた。
そして、記者が最も嬉しかったのは「青い珊瑚礁」「赤いスイートピー」「SWEETS MEMORYS」「夏の扉」のメドレー。リズム感あるパーカッションが圧巻。あの頃の聖子ちゃんが飛び出してくるかのようだった。
次の曲、歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲では会場の雰囲気が一転。鎌倉吹奏楽団常任指揮者の田辺四郎先生が指揮台に上がった。
真っ白なタキシードに身を包んで登場された田辺先生は、何と御年93歳。客席から大きな拍手が湧き上がった。
(略)
定期演奏会恒例、全演奏曲から客席よりの拍手によるアンコール投票では、「聖子メドレー」と「カヴァレリア・ルスティカーナ」の“決戦投票”となったが、「カヴァレリア〜」の拍手が圧倒。
御成中学校、鎌倉ジュニアオーケストラ、鎌倉吹奏楽団と、市内の音楽指導に長年力を尽くしてきた田辺先生の前には、「聖子も及ばず」。
田辺先生指揮のアンコール曲「カヴァレリア〜」に聴き入った聴衆の拍手はいつまでも止まなかった。
鎌倉吹奏楽団は年2度の定期演奏会をしており、来年は6月1日(土)に芸術館大ホールで映画音楽特集を開く。
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