昨年12月中旬には中国で新型コロナウイルス感染症は発症していただろうと言われていますが、武漢から始まった感染症は、韓国を始めアジア地域全体へ、また中国からアメリカへ、ヨーロッパからアメリカへと拡がった感染は、南北アメリカ大陸へと拡がり、4月頃からアジアに比べ、アメリカ大陸・ヨーロッパ大陸が圧倒的に多くなりました。

 

下の表になります。

 

 

 

 日本の感染対策は、ヨーロッパ・アメリカに比べよくやっていると評価する人もいますが、同じアジアの中で比べると、決して上手くやっているとは言えません。

 なぜヨーロッパ・アメリカに比べ、アジアの国の感染率・死亡率が1/100と低いのか、科学的検証が大きな課題です。それを放置したまま、秋には日本にもヨーロッパ・アメリカ同様の感染拡大がと警笛を鳴らす人は無責任と言えます。

 現実に「豚由来の新型インフルエンザ」の時は、日本とアメリカとはこれだけ致死率に違いがありました。

 

 

 

 

 

 

~日本とヨーロッパの違い~

 

① 医療体制

 

 確かにアメリカ・イタリア等と比べると、高度医療はともかく、国民一人一人の所まで皆保険制度が出来上がり、各県ごとに国立大学の医学部を頂点として、大学病院・国立病院機構・県立病院・市民病院・民間病院・そして各診療所と、ネットワークが出来上がっている日本の医療制度は、感染症等に強い組織と言えます。

 しかし、イギリス・ドイツ等と比べると、そこまで差があるとは思えません(ただし、例外は民間病院が中心であり、区立病院が無い東京です)。

 

 

② 生活習慣

 

 家では靴を脱ぐ、手洗い・お手拭き文化、握手等はあまりしない、食事の多くは「お箸」を使うのが常態であり、欧米のようにハンバーガー、ポテトフライ、ポップコーン等を手で口にする食事習慣とは違う、水道が発展し、清潔な水の供給等がある。

 

 

③ インフルエンザ対策の徹底

 

 日本はワクチンを接種し、インフルエンザに感染した時は医療機関で手当てを受ける。

欧米では風邪くらいでは、医療機関に行かないのが常識。

 アメリカ・イギリスでは、病院と並んで介護(老人)施設での死亡率が高いが、日本の介護施設では、インフルエンザ対策で毎年の積み上げがある。

 

 

④ 結核対策の徹底

 

 長い間、我が国は結核と戦ってきた歴史がある。BCG等の効果を言う人もある。

 

 

⑤ 基本的は体質の違い

 

 結論はここに行きそうですが、欧米における日本人の感染率・死亡率が出てくれば、わかることになります。