私は失恋してから彼と会話をする事もなくなり、

しばらくすると、
学校や部活で顔を合わせるような時には、
常にツンケンした態度をとるようになった。

本当に可愛くない女だった。

彼の気持ちがもう自分に向く事はないって分かったから。

ただ、それを素直に受け止められるだけの強さは、私にはなかった。

彼を嫌いになる事でしか、自分を支える事が出来なかった。

もちろん、嫌いになる事は出来なかったけど。

好きで好きでどうしようもなくて。

自分を見て欲しいのに、もう見てくれない。

失いたくなくて、
忘れて欲しくなくて、
私を好きだった気持ちを、もう1度思い出してほしかった。

笑いかけて欲しくて。

自分だけのそばにずっといてくれればいいのに。って思った。

でもそれが出来ない。

家でも学校でも、平然とした態度で。毎日を生きなければいけない。

自分を騙してでも、表面上だけでも、彼を大嫌いなふりをした。

そうしているうちに、きっと嫌いになれるだろうって。信じるしかなかった。

強くなりたい。

誰に裏切られたとしても、

自分から人が離れてしまったとしても平気なように。

強い人間になりたいって、思った。

強くなる事。と、
強がって敵を作る事は全く違うことだって、今となってはよく分かるけど。

あの頃は必死に自分を強く見せようと、可愛げのない態度をとっていた。

そうしているうちに、部活では男子と女子の仲が悪くなっていった。

昔はお互いの試合を応援していたはずなのに、試合を見ては、相手チームを応援するようになったり。

そんな幼稚な事が続き、仲がどんどん、悪くなっていった。


その頃から、私は男子と口を聞かなくなっていった。

周りからは、〇〇ちゃんて、男嫌いなの?と噂されるようになった。

ひねくれる事でしか、自分を保つ事が出来なかった。


中学3年生の最後の中総体。

女子が先に敗退し、男子の試合を見ていた。
ボロ負けで、最後の試合になる事がわかった。

小学生の頃からずっと見てきた彼のプレー。
もう見ることは出来なくなるんだと思った。

どんなに負けていても、コートの中での彼はとても輝いていて、全力で頑張っていた。

私は途中から、友達1人と輪から離れ、遠くで試合を見た。

彼の最後の試合を目に焼き付けたくて。

試合の終了時間が迫るたびに、涙がボロボロと流れてきた。

外で泣いたのは、2年ぶりだった。

一緒に見てた友達以外には気づかれないように、顔を手で伏せたり埋めたりしながら、なんとか最後まで、見る事が出来た。


まだこんなにも忘れられてないんだって、思い知らされた。


まだこんなにも大好きなんだって思って、

胸が張り裂けそうだった。


どうしたら彼は、私の心から消えてくれるんだろうと、絶望さえした。


*当時よく聞いていた歌*

・LOVE〜Destiny(浜崎あゆみ)

・TO BE(浜崎あゆみ)

・End roll(浜崎あゆみ)

・Who(浜崎あゆみ)

・アゲハ蝶(ポルノグラフィティ)

・poker face(浜崎あゆみ)

・First Love(宇多田ヒカル)

fragile(Every Little Thing)