エバノ・ルイスの門下生 エル・フィナルから試合の話が来た。
「シン、オアハカ(バスで6~8時間ほど)で試合をやる気はないか?」
「もちろん!試合が出来るならどこへでもいくよ!」シンは即答した。
「わかった。プロモーターに話をつけてやるからリングネームをくれ。」
シンは白土三平が描く忍者漫画が好きだったので『KAMUI カムイ』と書いてフィナルに渡した。
《SHINOBI》じゃねぇのかよ!という声が聞こえてきそうだが、そのリングネームはすでにシンの頭から消えていた。
白土三平は 「ワタリ」 「サスケ」 「カムイ外伝」など多くの忍者もの漫画を世に輩出した漫画家なのである。
彼の作品は映画やアニメにもなって人気を博しているのだ。
「カムイ?どういう意味だ?」 フィナル。
「日本の忍者漫画の主人公の名前さ。」シン。
「そうか、わかった。プロモーターに伝えておいてやるよ。」
だが、この名前が後に仇となることをシンは知る由もない。
ひとり〜ひとり〜 カムイ〜♬