男性の関係依存と自殺との関連性 | 日本心理教育院 www.jip.ac

 

一般的に自殺率は男性が女性よりも高いそうです。経済的な部分もあるでしょうが、年をとるほど男性の自殺率が高くなる理由に、不倫の関係依存と関連がありますか。

 

女性よりも男性のほうが経済的な困難による自殺率が高いです。

 

男性が経済的な部分で自殺をする理由は、今現在お金がないから自殺をするのではなく、将来も今のような経済的困難から抜け出すことができないと、希望がないと確信をすると自殺の危険性が高くなります。男性は価値追求をするときに未来は幸福になるだろうと、未来に希望があることが原動力になります。そして未来の希望が見えないときは、自分の価値がすべて破壊されたと判断します。

 

 

年を取るほど自殺率が高くなる理由は、価値追求において未来の希望を抱くことができないと確信をもつからです。

 

また関係依存とも関連があります。重度心理障害の関係依存が悪化すると意識障害(思考の故障)によって、自分の価値を自分の手で壊しながら人生が崩れていきます。有名人や経済力がある人が、不倫いよって一瞬で自分の価値すべて破壊されてしまうのも同じ脈絡です。

 

このような場合は、人生が崩れて、もう立ち直ることが不可能だと希望を失うと自殺の危険性が高くなります。

 

女性の場合は、価値における未来の希望を失ったときに自殺をするのではありません。女性の場合は価値追求ではなく意味追求をしていますが、意味というのは未来ではなく現在の人間関係自体で幸福を見い出そうとすることです。女性に配偶者の不倫によって外傷トラウマが発生すると、自分の幸福をつくってくれた現在の人間関係すべてが破壊されたと感じて苦痛を感じます。このとき女性は自分の心理に故障を起こすことでそれ以上苦痛を感じられなくするか、そうでない場合は自殺の可能性もあります。

 

心理を完全に故障させた女性は、他人の人生を破壊しながらそれを幸福だと錯覚する人生を生きるか、苦痛で自分が耐えられなくなると自殺の可能性が高くなります。

 

このように男性と女性では自殺の原因が異なりますが、男性の場合は自分の価値追求を破滅に追い込む関係依存、女性の場合は意味が破壊される外傷トラウマが発生すると、自殺の危険性が高くなるしかありません。