不倫と浮気の違い | 日本心理教育院 www.jip.ac

 

夫が不倫をしたとき、「不倫した、不貞行為をした、浮気した、好きな女ができた」など様々な表現をします。不倫を恋愛心理と同じように見なしているために、浮気と不倫の違いが区分できないのです。

 

恋愛をするときの男は相手女性の感情とは関係なく、自分の気分が良ければ良いだけです。女の場合も相手男性の気分がどうであれ、自分の感情が良ければ良いだけです。恋愛をしているときは自分の幸福のみを追求しているからです。しかし結婚をすると一緒に幸福を追求していくことになるので、相手の言葉や行動が気に入らなくも何とか共通の未来の幸福に向かってお互い感情と気分を調整しながら生きていくことになります。

 

男が恋愛をしているときに相手女性から楽しさが感じられなくなると、自分の幸福のために相手女性がどうなろうが関係なく他の女を探します。女も恋愛をしているときに相手男性から愛の感情が感じられなくなると、自分の幸福のために他の男を探します。それで恋愛をしているときは気持ちが移りやすく浮ついていると見ることができ、この場合は浮気と表現をします。

 

恋愛をしているときはお互い自分の幸福だけを追求しているので、そこに相手に対する約束や責任は存在しません。自分と相手の気分と感情が満たされれば交際は続きますし、気分と感情が満たされなければ別れれば良いです。恋愛をするときは、自分の幸福が一番に優先されるために相手をとおして自分の幸福が満たされないときは別れることになります。それで未婚のときは付き合って別れてを繰り返します。

 

恋愛をして結婚に至った場合は、自分の幸福だけを追求していたものが、否応なく一緒に幸福をつくっていかねばならなくなります。それで一人は家庭内を管理して、一人は価値追求をしながら家庭を守る役割をします。妻と夫という人間関係を結んで一緒に調和と秩序を守りながら共に幸福をつくっていくのです。しかし片方が共に幸福をつくることから外れる行動をすると多くの問題が発生するようになります。

 

結婚をしたなら一緒に共通の未来幸福に向かって人生を共に歩んでいくことになります。しかし片方がその方向から逸脱をすると人間関係の調和と秩序を壊す結果になります。

 

このときに配偶者の不倫は夫婦関係の信頼を崩した行為をしたので浮気ではなく不倫または不貞と表現をします。

 

相手と一緒に歩む人生を自分勝手に生き、夫婦の約束を容易に破壊させる人は人々から非難を受けることになります。そのために多くの人が正常軌道から外れないために努力をしながら生きています。これが自己省察です。

 

人間関係の中で自分の幸福だけを追求する人は、相手の幸福に対する責任も放棄した人です。相手が自分のせいで苦痛を受けていようがいまいが関係がありません。自分の幸福だけを追求する人は自分さえ幸福であればよく相手の苦痛に共感することもできません。しかし人間関係の中で生きるときは、お互い問題や困難を一緒に克服しながら自分も相手も幸福になる方向で人生を生きていくのが人間らしい生き方です。

 

恋愛をするときに他の異性に会うことは不倫や不貞とは言わず浮気と言います。つまり相手と共に幸福を追求するのではないのでいつでも気持ちが変わることがあり、社会的に非難されることもありません。それは相手の幸福に対する責任が存在しないからです。しかし不倫や不貞は人間の倫理に反するものなのです。

 

したがって配偶者の不倫を浮気と表現をするのは誤りです。不倫を浮気だと表現する人は不倫を合理化して正当化しているだけです。

 

山登りをしていると、自分も知らずにコースを外れることがあります。このとき、誰かが自分を呼んでくれると再び正常コースに戻り登山の続けることができます。不倫も同じです。誰かが自分に手を差し伸べてくれると以前の状態に戻ることができます。ご参考ください。

 

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