夫婦喧嘩とセックス | 日本心理教育院 www.jip.ac

 

夫婦喧嘩とセックスは何か相反するものだと思うでしょう。夫婦喧嘩は感情が高まって、お互いの意見対立によって感情が傷つくことであり、セックスは、二人の身体的親密感と楽しさ、快楽を求めるためのものなので、相反すると思うのです。いくら夫婦喧嘩をしても夫婦別室はよくないと言われることもありますが、これにはちゃんとした理由があります。

 

夫婦喧嘩は何であれ、感情が激化して感情の変化をもたらします。セックスに対しては否定的になるのは当然とも言え、一時的とはいえ、憎い相手とのセックスは拒みたくなる心理があるからです。

 

ところが感情の変化はセックスの楽しさと快楽をもたらします。セックスをしながら感じる楽しさと快楽は夫婦喧嘩の感情を楽しさに変え、その結果、夫婦喧嘩を終わらせ、仲直りの雰囲気に転換されて、こころ感情も落ち着かせるのです。むしろより大きい喜びと楽しさを感じる不思議な現象が起こるのですが、これは感情の変化がセックスに多くの影響を与えるからです。

 

問題は夫婦喧嘩の度合と、周期性です。セックスの快楽と楽しさのための任意的な変化は常に問題を孕んでいるからです。夫婦喧嘩とセックスの快楽が頻繁に繰り返されるようになると、耐性、適応、深刻さが定着化するなどの問題が起こりかねません。暴力的な夫婦喧嘩をして激しく争っていた夫婦が、次の日になると、何事もなかったかのように仲良しにしている姿は皆さんも見たことがあるでしょう。

 

家庭暴力によって苦痛を受けている配偶者は、激しい感情の変化を経験し、すぐに離婚の可能性もある苦痛の中にいます。その後で、燃えるセックスの快楽と楽しさ、オーガズムと喜悦、幸福感などが生まれ、相手が二度と暴力を振るわないという後悔と反省を示して許しの過程を経るようになり、期待心理が形成されます。それで再び、平和と幸福、楽しさを感じるのです。これがセックスの効果です。

 

この過程が繰り返されると、定着化する現象が起こるのですが、これはSMの典型的な姿です。与える苦痛と与える快感はセックスにおいての快感となり、これは幸福と楽しさを感じる人間の内在化された本能だと言えます。すでにその状態に慣れているために、別れたり離婚をするのは難しく、これが家庭内暴力の深刻性だと言えます。

感情が激烈で、急激に興奮して変化が大きいほど、セックスの快楽も大きくなります。これはすでにセックスの快楽と、対象化が長く続き、暴力と快楽に進んでいる状態です。

 

夫婦喧嘩の場合は、セックスとの関連性が高いということが分かる事例が多くあります。

⁻ 意見の対立によって傷ついてお互い話をしないときに、セックスの快楽を得る場合

⁻ 深刻な殴打と暴言などの家庭内暴力によって怖い感情がある時に、セックスの快楽と楽しさを得る場合

 

ひどい暴言、涙、感情的な言葉や表現などすべてが感情の急激な変化をもたらします。このような夫婦喧嘩を利用したセックスの快楽を得るようになる状態が繰り返されている場合はとても深刻です。

 

SM的なセックス傾向を追求するよういなり、結局はセックスの変形的なスタイルの適応するようになります。苦痛と羞恥心と快楽の喜悦に順応して適応することでセックスに対する自己肯定感が欠如され、強圧的で強制的なセックスに慣れることで、歪曲されたセックスの情報と知識をもつようになります。自己合理化と名分をつくり、罪意識と罪悪感がなくなり、抵抗感がなくなることで、問題が歪曲されはじめます。

夫婦喧嘩によって家庭にも色々な機能に問題が起こりうります。自分たちと周りの人の認識の変化は深刻になり、家族の愛に対する歪曲された関係形成によって深刻性はより大きくなります。特に子供たちの暴力性や成長での心理的歪曲はとても深刻な状態に置かれることになります。

 

夫婦喧嘩をしたときはセックスをとおして解消するのも悪いとは言えません。お互い会話、意見交換などを円滑できる環境をつくることができます。問題はこれが頻繁になってはならないということです。慎重に考えなければなりません。子供や他人にとても深刻な影響を与えかねません。やむを得ない場合は除き、習慣的な夫婦喧嘩をしてはなりません。

 

習慣的な飲酒によって、酒を飲むと夫婦喧嘩をする場合、外部で機嫌を損ねたりストレスを受けて家庭でそれを解消する場合、習慣的に言葉と行動が暴力性や加害性をもっている場合などは、自分の誤ったセックスの歪曲について認識をして改善をする努力が必要です。二人には快楽的な幸福になるかも知れませんが、子供と他人には大きな被害を与えかねないからです。

 

夫婦喧嘩による感情の変化はセックスにはとても重要な要素です。激しい感情の変化は、セックスの快楽を大きくする傾向がありますが、これはSMの原理と同じです。自己合理化をするほどに頻繁になってはなりません。夫婦喧嘩ではなく大きな感情の変化をもたらす他の方法を探すほうが良いでしょう。たとえ夫婦喧嘩をするにしても子供や他人に被害を与えないように外でするようにすべきです。

 

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