日本の高血圧の定義がかわる!? | 腎臓内科医のつぶやき

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気軽に腎臓病について知っていただく機会を作りたいと思って、2010年から月1回の腎臓病教室を始めました。教室でお話した内容や、腎臓関係のマメ知識をお話できたらいいなと思っています。2018年12月にyahooブログから引っ越ししました。

米国心臓協会(AHA)と米国心臓病学会(ACC)は、日本の医療にも大きな影響を与える団体です。
先日ここから高血圧の定義が変更になったと発表がありました。


高血圧の予防・検出・評価・管理のためのガイドラインです。


以前は上の血圧(収縮期血圧)140~159mmHg、または
下の血圧(拡張期血圧)80~89mmHgを高血圧ステージ1

上の血圧(収縮期血圧)160mmHg以上、または
上の血圧(拡張期血圧)100mmHg以上をステージ2としていました。



今回の改訂で


高血圧ステージ1は 上の血圧(収縮期血圧)130~139mmHg、または
下の血圧(拡張期血圧)80~89mmHg

ステージ2を 上の血圧(収縮期血圧)140mmHg以上、または
下の血圧(拡張期血圧)90mmHg以上
としました。


かなり厳しくなりましたねハッ
より早期から、24時間にわたり血圧レベルを低い状態に保つことが大切~と言っているように捉えられました!!
より早期の血圧上昇も見逃さず、将来の病気発生を抑制しようとするものでしょう。
これを受けて日本の高血圧の定義はどうかわっていくのでしょうか。


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正確な血圧測定のために、2機会2回以上の測定の平均値を使用するよう推奨しています。
もちろん自宅での血圧測定を重要としているのはかわりないですよハート


また早期に薬を使わないで血圧を下げるよう、ライフスタイルの変更の重要性についても触れられています。
①体重の減少
②健康的な食事(食塩摂取など)
③身体活動量の増加
④飲酒量制限
これらが最も重要である としています。


薬を使用しないといけない状態の方では、大部分で数種類の降圧薬を併用する必要がある ともされています。

血圧管理はどこの国でも難しいものなのですね。


より早期の高血圧をしっかり管理することで、心臓や脳血管、腎臓病などの発症を抑えられると思われます。
しっかり血圧管理してまいりましょう爆  笑



2017年11月米国心臓協会学術集会で発表されました。